岸井ゆきの、“ワケあり妊婦”に 『空に住む』のしたたかかつ繊細なキャラに注目
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現代に生きるさまざまな女性たちの生き様を、リアルな目線で描く女優の多部未華子主演映画『空に住む』より、新たな場面写真が公開された。近年その高い表現力で出演作が相次ぐ女優の岸井ゆきのが、本作でしたたかかつ繊細な“ワケあり妊婦”を鮮やかに演じる姿を捉えている。
【写真】岸井ゆきのが“ワケあり妊婦”に『空に住む』場面写真
青山真治監督の7年ぶりの長編新作となる本作のストーリーの原点となったのは、作詞家・小竹正人が初めて手掛けた同名小説（講談社）。主人公の人生を主軸にしながら、異なる境遇で悩みを抱える20～30代女性たちの姿を映し出す。両親との死別、妊娠、出産など、現代女性の人生のターニングポイントに迫るさまざまなドラマと、彼女たちを支える人々の感情の機微や葛藤が、エチュードの様に丁寧に描かれる。
現在、若手実力派女優の筆頭として、映画やドラマ、舞台など幅広いステージで活躍を続ける岸井。映画『愛がなんだ』（2019）では、自分を好きになってくれない男を盲目的に想い続けるヒロインを、ドラマ『私たちはどうかしている』（日本テレビ系）では、控えめながら素直で芯の強い老舗和菓子屋の跡取りの婚約者を演じるなど、いずれもその高い表現力が話題を集めた。
そんな岸井が、最新出演作となる『空に住む』で演じるのは、主人公の直実（多部）と同じ出版社に勤める、どこか小生意気だが明るくキュートな後輩・愛子。愛子はまもなく婚約者との結婚を控える妊婦だが、実は小説家の吉田（大森南朋）とも関係を持っている。姉のように慕う直実にだけその秘密を明かし、周囲にはうまく隠しながら結婚式にのぞもうとするしたたかさを持ち合わせる一方、胸の内ではどうしようもない心細さを抱えるという繊細な役どころだ。本作では、愛子と直実の、女性同士だからこそ寄り添い合える確かな絆も大きな見どころのひとつとなっている。
今回公開された場面写真は、岸井演じる愛子が、大きなお腹に手を添えながら直実と談笑したり、病院のベッドでやわらかな笑みを浮かべる姿などを切り取ったもの。ちなみに岸井は、かつてNHK連続テレビ小説『まんぷく』（2018～2019）でも、物語の途中で妊娠と出産を経験するキャラクターを演じ話題に。そして『まんぷく』とはシチュエーションも何もかも異なる本作では“ワケあり妊婦”にふんし、したたかかつ繊細なキャラクターを見事に表現している。
劇中では、陽気な愛子に笑顔が消えるほどの大ピンチが訪れ、そんな愛子を支えようとする直実にもまた、センセーショナルな出会いや大切な存在との別れなど、日々の生活を揺るがす出来事が次々に発生する。果たして迷える彼女たちは、見失いかけた自分を取り戻し、前進することができるのか。葛藤の末に下す決断をスクリーンで見届けたい。
映画『空に住む』は10月23日より全国公開。
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