ムロツヨシ「一度経験しておきたかった」 映画初主演に喜びあらわ
俳優のムロツヨシが20日、都内で実施された主演映画『マイ・ダディ』の“父の日”完成報告イベントに中田乃愛、金井純一監督とともに出席。本作や初主演の喜び、共演した中田との役作りについて語った。
【写真】ムロツヨシ、中田乃愛から花束&手紙を渡され笑顔
本作は、映像クリエイター支援プログラム「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM(以下、TCP)」の2016年準グランプリ受賞作品。小さな教会の牧師・御堂一男(ムロツヨシ)が、中学生になる一人娘のひかり(中田)を救おうと奔走する様を描く。
ムロは今回、役者人生25年で映画初主演。サングラスをかけてステージ中央に立ち、「初主演で調子に乗ってサングラスをかけて来たわけではありません。左目が腫れていて、ひた隠しています。お見苦しいかと思って、カッコつけてサングラスをかけた次第です」と弁明。初主演について「意外というより、お呼びかけがなかった。やっとここまでたどり着いた。主演が偉いというわけではないけど、一度経験しておきたかった。嬉しいです」と笑みをこぼした。
また、本作の台本を移動中の飛行機で読んだときを述懐。「1人で号泣した。(機内の搭乗者らが)『なんであいつ泣いているんだ?』とざわついた。一つの脚本を読んでここまで泣いたのは初めて。飛行機を下りて(オファーを受けると快諾すべく)すぐ電話した」と話し、完成品を鑑賞した際も「泣いちゃった」と明かした。
オーディションを勝ち抜いた中田に対しては、ムロから「オーディション会場にムロさんがいた気持ちをお願いします」とリクエスト。その後、「撮影の途中で『僕とやったオーディションどうだった?』と聞いたら『あんまり覚えていない』と言い出すんです。『おれ、まだまだだな』と思った」と話すと、中田が「語弊です」と否定。ムロは「語弊だね。分かった、分かった。大分傷ついたんですけど」と笑っていた。
コロナ禍で撮影が延期したものの、中田との親子関係を深めるべく、8ヵ月弱にわたってLINEでメッセージやビデオ通話でやり取りを続けた。「遠距離親子として、連絡を頻繁に取り合った。誕生日プレゼントでエプロンを贈ったりした。たかがメールだけど、全ての文章に『父より』と書くと、『娘より』と送り返されてくる。今でもそれをやっている。延期をプラスにできた」と語った。
会場では父の日にちなんで、中田からムロへ、バラの花束と長文の手紙を贈呈。ムロは「花束をもらったのは人生初めて」と手放しで喜んでいた。
映画『マイ・ダディ』は、9月23日より全国公開。