
加藤武
出身地:東京都
生年月日:1929/5/24
加藤武 出演映画作品
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MIFUNE: THE LAST SAMURAI
制作年:2018年5月12日(土)公開
『用心棒』『赤ひげ』でベネチア映画祭主演男優賞を受賞し、“世界のミフネ“とも称される名優、三船敏郎の波乱に満ちた映画人生に迫るドキュメンタリー。『七人の侍』や『宮本武蔵』などに焦点を当て、国内外の映画関係者、著名人などへのインタビューや貴重な映像資料を基に、世界に影響を与えた“サムライ映画“の進化を明らかにしていく。
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日本沈没〈2006年〉
制作年:2006年7月15日(土)公開
70年代に社会現象を呼び起こした小松左京のベスセラー小説を再映画化。1年以内に海に沈む日本列島の未曾有のパニックが、群像劇のスタイルで繰り広げられる。草なぎ剛と柴咲コウが演じる切なく熱いラブ・ストーリーの行方にもご注目。
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あおげば尊し
制作年:2006年1月21日(土)公開
カリスマ放送作家兼タレントのテリー伊藤が役者として映画初主演。父親が余命いくばくもないと宣告された小学校教師に扮し、“命と教育”というシリアスなテーマに挑む。名匠・市川準監督の下、自然体で挑んだテリー伊藤の演技に注目! すべての人の胸を打つ現代人必見の家族ドラマだ。
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蝉しぐれ
制作年:2005年10月01日(土)公開
『たそがれ清兵衛』など映像化が相継ぐ時代小説の巨匠・藤沢周平の傑作長編を映画化。東北の小藩を舞台に、幼なじみ同士の生涯をかけた純愛を、お家騒動や壮絶な殺陣を絡めて描く。主演は『阿修羅城の瞳』に続いての映画主演となる市川染五郎と、最近は舞台でも活躍する木村佳乃。
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釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった
制作年:2005年8月27日(土)公開
舞台は基地・造船で知られる長崎県佐世保市。仕事そっちのけで釣りに夢中になっていたハマちゃんが失踪する騒動が! 金子昇と伊東美咲が、前途多難な恋に落ちる御曹司とバーの美女に扮する。また、ハマちゃんと意気投合する釣りバカ米兵役に扮するボビー・オロゴンの爆笑演技にも注目だ。
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千年の恋・ひかる源氏物語
制作年:2001年12月15日(土)公開
「源氏物語」の世界を主人公、光源氏と作者、紫式部の生き様を交錯させながら見つめた意欲作。天海祐希が魅せる艶姿もさることながら、狂言回し役の松田聖子が鮮烈な印象を残す。
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釣りバカ日誌12 史上最大の有給休暇
制作年:2001年8月18日(土)公開
通算14作目となる人気シリーズの最新作。前作に続いて本木克英監督が登板、おなじみの笑いばかりではなく、人生や死などシリアスなテーマを妙味あふれる料理で仕上げた異色作だ。
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走れ!イチロー
制作年:2001年4月28日(土)公開
村上龍原作の『走れ!タカハシ』をもとにした、ハートウォーミング作。神戸を舞台に地元のスター、オリックスのイチローに夢を投影する、どこか不器用な人々の5つのドラマが展開する。
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金髪の草原
制作年:2000年9月9日(土)公開
若手の注目株、伊勢谷友介、池脇千鶴両主演で贈る、ちょっとファンタジックなラブ・ストーリー。物語全体をしっかりと支える、唯野未歩子ら脇役陣の個性的な演技にも注目を。
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どら平太
制作年:2000年05月13日(土)公開
巨匠、市川崑の74本目の監督作となる娯楽時代劇。山本周五郎の『町奉行日記』を原作に、型破りな行動で勧善懲悪を成し遂げていく男の活躍を、ユーモアたっぷりに描き出す。
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釣りバカ日誌イレブン
制作年:
【お待たせのシリーズ最新作南国、沖縄で大騒動が!?】 浜ちゃん&スーさんの釣りバカ・コンビの掛け合いも楽しい、人気喜劇シリーズの最新作。釣りのメッカ、沖縄を舞台に、羽を伸ばしすぎた(?)迷コンビの騒動劇が展開する。
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釣りバカ日誌13 ハマちゃん危機一髪!
制作年:
【真夏の富山湾をお騒がせ! 人気喜劇のシリーズ最新作】 夏恒例の人気喜劇シリーズの新作。富山湾を舞台に万年ヒラ社員の浜ちゃんと社長、スーさんの釣りバカ・コンビが騒動を繰り広げる。ヒロイン、鈴木京香のコメディエンヌぶりも見逃せない。
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TAMALA2010 a punk cat in space
制作年:
【キューブリックも大人気タマラが主役のアニメ作】 アニメ創生期の作品を思い起こさせる、モノクロのノスタルジックな映像が逆に新鮮なアニメーション。かわいい顔して暴言連発のパンク・キャット、タマラの不思議な宇宙旅行が描かれる。
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釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!
制作年:
【お遍路をネタに壮大な笑い? 新展開を見せる人気シリーズ】 気鋭、朝原雄三監督がメガホンをとり、ぐっとエンタテインメント性が増したおなじみの人気シリーズ通算第16作目。今回は、スーさんがリフレッシュ休暇でお遍路巡りをすることを思い立ったことから、ハマちゃんもそれに便乗。不思議なスケール感に満ちた一大騒動が繰り広げられる。朝原の『サラリーマン専科』で快演した三宅裕司も出演。
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伝説のワニ・ジェイク
制作年:
【あの生物を見たか!?TV発のファンタジー】 TVで放映された人気シリーズの映画版。ドラマの核となるのは、世界中に出没する正体不明のワニ、ジェイク。心に穴が開いたような状態の人にのみ見える、この伝説の生き物を追う、ひとりの女性の旅が描かれる。『ジョゼと虎と魚たち』の犬童一心監督が、ハートフルな物語を演出。ジェイクを目撃した人々に扮する、キャストの豪華な顔ぶれにも注目!
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犬神家の一族〈2006年〉
制作年:
【横溝ワールドの傑作を、黄金コンビで再映画化】 横溝正史の名探偵推理小説を、横溝ワールドの大ファンである名匠・市川崑監督が映画化し、大ヒットを記録した日本映画の金字塔を30年ぶりに再映画化。よれよれ袴にぼさぼさ頭で事件を解決する名探偵・金田一耕介の活躍を、市川崑&石坂浩二のオリジナル監督・主演コンビが再登板し、豪華なオールスターキャストとともにスケールアップして描き出す。
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釣りバカ日誌17 あとは能登なれ ハマとなれ!
制作年:
【大人気の人情シリーズで夏を笑い飛ばそう!】 おなじみハマちゃんとスーさんが加賀百万石の石川県を舞台に贈るのは、釣りと人情と縁結び? 日本中から愛される『釣りバカ』も、はや17作目。今回のマドンナ役は石田ゆり子。大泉洋ら個性的な面々と大騒動を繰り広げる。
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釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束
制作年:
万年ヒラ社員のお調子者ハマちゃんと、ハマちゃんの釣りの弟子にして社長のスーさんのコンビが、ひと騒動やらかしてくれます!今作はシリーズ開始から20年目にして通算20本目となる記念すべき作品。西田敏行と三國連太郎の黄金コンビの息の合った掛け合いはもちろんのこと、ゲストとして『武士の一分』で映画デビューを果たした壇れいが登場するのも見逃せない。
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モノクロームの少女
制作年:
【新潟県長岡市が舞台の青春ファンタジー】 テレビ番組等の企画・構成に携わり、自主映画を経て、『聖美少女フィギュア伝』で商業映画監督デビューした五島利弘によるオリジナル脚本。故郷の新潟県長岡市の自然美を映像に残すべく企画した。また、監督と同郷であるミュージシャンのスネオヘアーが主題歌『ホームタウン』を担当。主演は『受験のシンデレラ』で注目を浴びた寺島咲。
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燃える南十字星
制作年:
羽田空港で中国人女性リンヤンを助けた謎の男・三木丈太郎は、彼女の父パイミンの用心棒となる。パイミンは日本で武器を密造して海外へ売りつける死の商人なのだ。彼は丈太郎に契約解除を申し入れた工場主の暗殺を命じたが……。“エースのジョー“こと宍戸の早撃ちが見事に決まった日活アクションの快作。
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XX〈ダブル・エックス〉美しき凶器
制作年:
大沢在昌の短編小説『ゆきどまりの女』の映画化。政界のフィクサー、国分の元で殺し屋の手配をしている吉沢。彼は、そればかりか用済みになった殺し屋を一軒家に誘い出し、妖艶な女を使って殺させていた。長年、吉沢の殺し屋をしてきた坂上は、そのカラクリに気づきながらも、女に惹かれていく……。謎の女を、オールヌードの体当り演技で演じた宮崎ますみが見もの。
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ノサップの銃
制作年:
宍戸錠主演の和製ウエスタン。オホーツク海に面するノサップ村では、二つの網元が対立している。錠は最初悪玉側に雇われるが、最後は定石通りに善玉側を助ける。馬ゾリ、ガン・プレイ、そして北海道の広大な空間が、西部劇的なムードを盛り上げている。
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泣き虫チャチャ
制作年:
チャチャこと小野寺千秋はミキサーの助手だが、ディスコでは有名なディスコキング。恋人のはるみやオカマバーで働く勝らと、楽しい日々を送っていたのだがある日、田舎に帰ることになり……。これが監督デビューの花輪金一が描いたさわやかな青春映画。
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江戸城大乱
制作年:
江戸城を舞台に徳川五代将軍の座を狙う争いを描いた娯楽色の強い時代劇。1680年。大老・酒井雅楽守は、四代将軍・家綱が病弱で子供がないことから五代目継承の人選を進める。家綱の弟・綱重か、綱吉か? それとも尾州、紀州、水戸御三家から出すか? ところが、そんな時に綱重が襲撃され暗殺されたことから事態は二転三転する。
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あひるのうたがきこえてくるよ。
制作年:
野田知佑の原案による椎名誠の短編小説『アヒルの飼育』を、山村の美しい自然の景観をバックに映画化。都市生活に疲れた男が、旅の途中に出会った3匹のアヒルの子を従え、湖畔にテントを張ってキャンプ生活を始める。村人との交流も始まり、小事件が起こる。やがてアヒルの子が湖に巣立つ時、男もまた思い出を残して旅立つ。“コンバットツアー“と称する地方巡業風の映画興行が、前作「うみ・そら・さんごのいいつたえ」に続いて成功した。DVDは「ホネ・フィルム式活動寫眞全記録 椎名誠 DVD-BOX」に収録。
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喜劇 いじわる大障害
制作年:
祖父の代から、三遊亭円朝の芸を伝える三遊派宗家の後継者、藤浦敦の監督第1作。藤浦監督は、一方で立川談志の新作落語なども執筆していたことから、落語界を中心に、喜劇人が大挙出演した。物語は、東京でひと旗あげることを夢見て、田舎から出てきた青年、猪狩次郎が、失敗と成功を繰り返しながら、愛する春子とゴールインするまでを描いたもの。立川談志が監修にあたっている。
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サラリーマン悪党術
制作年:
元学生運動闘士の伊達は広告会社に勤務しているが、出世の道も望めぬ身。妻もすでに彼への期待を捨てている。そんな伊達の楽しみといえば、大阪出張の折に出張費を浮かして支社の里美に会うこと。ところが、里美が伊達夫婦の隣室に引っ越してきて……。風刺喜劇に異彩を放つ須川監督のサラリーマン・コメディ。
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釣りバカ日誌5
制作年:
前作で誕生したハマちゃん2世、鯉太郎が新たに加わったシリーズ第5作。待望のベビー鯉太郎もすくすく育ち、そろそろ満1才。みち子さんは目を離すヒマもなく子育てに追われていた。そんな時、ハマちゃんの母・たきが突然上京して来た。おむつをめぐってスーさんと大ゲンカするなど、ハマちゃんの家で元気いっぱいの日々をたきは過ごしていた。ある日、みち子さんは同窓会に出席するために鯉太郎をたきに預けるが……。
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伽耶子のために
制作年:
在日韓国人二世の青年と、日本人ではあるが、在日韓国人の男と日本人の女という夫婦の養子として育った少女との出会いと別れを描く。純度の高い硬質のリリシズム。夜の白樺並木を二人がリヤカーを引きながら歩いていく場面の美しさは、恋する者たちの充足と悲哀を見事に表現している。
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釣りバカ日誌6
制作年:
マドンナに久野綾希子、その娘役に喜多嶋舞が扮した第6作。バブル崩壊、妻の海外旅行などで、公私ともにつまらない日々を送るスーさんを励まそうと、ハマちゃんは釜石にアイナメ釣りに行くことを提案。さっそく釜石へ着いた二人だが、スーさんは釣りのほかにも、社長としての講演会が待っていた。ところが、地元の人々はハマちゃんを社長と間違えて……。
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赤い荒野
制作年:
中国地方の高原地帯が舞台。牧場主の留守中に、その妻が女手一つで切り回す牧場を悪玉一味が乗っ取ろうとするが、牧場主の親友である宍戸錠が現れて危機を救う。アメリカの雑誌にも紹介されて話題になった宍戸錠主演による一連の和製ウエスタンの一編。
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宮本武蔵〈1973年〉
制作年:
戦国時代の剣豪・宮本武蔵を描く吉川英治文学の映画化。本作品の前にも何度も映画化されたが、加藤泰監督版は青春チャンバラ活劇といった趣が強い。第1部・関ヶ原の戦いに生き残った武蔵は許嫁のお通と別れて剣の道を進み、吉岡道場の面々を次々に打ち倒す。第2部・宿敵・佐々木小次郎と出会った武蔵は、剣の迷いを沢庵和尚のもとで断ち切り、決戦の巌流島へと向かっていく。青春から成熟へと移っていく武蔵の姿を見事に捉えている。加藤泰特有のローアングル・ショットや、どしゃ降りの雨のシーンなどが作品に陰影を与えている。
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百万弗を叩き出せ
制作年:
同じ夢を抱きながらも、違った運命に引き裂かれていく二人の青年を描く鈴木清順監督のボクシング映画。チャンピオンを目指す二人に和田浩治と野呂圭介。ボクシングに憑かれた貧乏ジムの経営者兼トレーナーに金子信雄が扮し、好演している。栄光と転落が背中合わせのボクサー物語の定型を押えつつ、そこに時代のうっ屈した気分をも塗り込めてしまう、清順流プログラム・ピクチャーの真骨頂。
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海の勝負師
制作年:
2年前、仕事中に仲間の裏切りに遭い、卑怯者の烙印を押された潜水夫のジョー。彼にその時と同じケースの仕事が舞い込んでくる。ジョーはかつて潜水の神様と呼ばれながら酒に溺れる北川とコンビで仕事にあたることに。海に陸に宍戸錠が大暴れする、男同士の友情を絡めたアクション作品。
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病院坂の首縊りの家
制作年:
横溝正史原作、市川崑監督による1970年代“名探偵・金田一耕助“ものの最後の作品。原作においても、金田一耕助はこの事件の解決を最後に行方不明になる。パスポートの写真を撮るために本条という古くからの写真館を訪ねた金田一耕助は、偶然結婚記念日の写真撮影を依頼しに来た娘と出会い、死人のような面影に不審を抱く。彼女の指定した“病院坂の首縊りの家“と呼ばれる古い邸に写真館の店主とともに様子を見に行くが、そこでは惨劇が繰り広げられていた……。シャンデリアの鎖に風鈴のようにぶら下がった生首、そして首の顎ヒゲには血まみれの短冊。ショッキングなシーンの連続。
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男と男の生きる街
制作年:
石原裕次郎が事件記者に扮したサスペンス・ミステリー。岩崎は、一人の画家が殺された事件に何か割り切れないものを感じ、彼の妹を訪問。そこで1枚の写真を見せられ、殉職した父が追っていた事件に今回の事件が関係していることを突き止める。そして真相究明に動き出すのだった……。
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母〈1963年〉
制作年:
新藤兼人監督の永遠のテーマである“女性“と“核“を同時に扱った作品。脳腫瘍に冒された子を持つ娘が再婚、夫が殺され、子供も失ったあと、新しい命を宿していることで希望を見いだすまでを乾いたタッチで描く。主演の乙羽が母のエネルギーを見事に表現。
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高校生心中 純愛
制作年:
恋人同士の高校生が、二人の愛を貫くために雪山で自ら命を絶つ純愛映画。高校2年生の由夫と洋子は人もうらやむさわやかなカップルだった。ところがある日、由夫の兄が父を殺すという事件が起き、洋子の親は二人の交際を禁止。二人は駆け落ちをするが、すぐに警察に引き戻されてしまう……。
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何か面白いことないか
制作年:
「憎いあンちくしょう」とほぼ同じスタッフとキャストによる青春ドラマの異色作。平凡な恋人との退屈な幸福に疑問を持ちはじめた倉橋典子は、父のセスナを売り払うことになるが、喫茶店で会った型破りの青年、早坂次郎に出会う。元パイロットだった彼は、何か突飛なことをやりたくて典子のセスナを手に入れる。典子は彼に協力するうちに次第に生きがいを感じ始め……。「憎いあンちくしょう」で明確に示された人間の真摯な生き方が、姉妹編的なこの作品では、結局不明瞭なままに終わってしまった感がある。しかし、商業映画の枠の中にあってテーマをしっかり見据える蔵原惟繕監督の前向きの姿勢は大いに評価される。
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釣りバカ日誌S〈スペシャル〉
制作年:
“男はつらいよ”シリーズの併映作品として出発した“釣りバカ”シリーズ。登場以来、正月興行の配収大幅アップの余勢を駆って、お盆休み一本立ての新バージョンが生まれた。今回も建設会社のダメ社員・ハマちゃんと社長のスーさんとの釣りバカコンビは健在だが、ハマちゃんの愛妻・みち子さんとスーさんの不倫疑惑がこの名コンビ最大の危機を呼ぶのがミソ。5年ぶりのメガホンとなる森崎東監督は、西田敏行のダブダブの肉体を目一杯使いこなした猪突猛進型アクションに、突然できてしまった妻との距離を埋めようともがく超愛妻家の感情をあふれさせる。今までのシリーズとは一味違う骨太の人情喜劇。
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午前零時の出獄
制作年:
理由ありの囚人と、彼を追って特ダネをものにしようとする新聞記者の二人を主人公にした、アクション映画。刑務所で囚人の芝山が狙撃されて負傷した。なぜか出所日になっても刑務所を出ようとしない芝山に興味を持った新聞記者の片桐は、彼の身の安全を保証して出所させる。芝山と行動をともにするうちに、片桐は汚職事件に絡む陰謀を知り……。
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火の鳥〈1978年〉
制作年:
手塚治虫の長編SFマンガ『火の鳥・黎明編』の映画化。永遠の時間にわたって人類の運命を温かく見守る“火の鳥”の視点から、人類の歴史を描いた作品で、日本の古代史のヤマタイ国を舞台にしている。部分的にアニメーションを使用。
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果しなき欲望
制作年:
敗戦時、一人の軍医がひそかに埋めた時価6千万円のモルヒネ発掘をめぐって、軍医の旧部下と称する4人の男たちと、今は亡き軍医の妻と称する女が繰り広げる色欲と物欲のドラマ。そこに長門裕之が演じる失業青年が絡み、恋人の浮気を警戒しながらも、自分は妖艶な渡辺美佐子扮する志麻の誘惑に簡単に落ちてしまうところがおかしい。西村晃、小沢昭一など今村作品ではおなじみの芝居巧者が、作品を盛り立てている。今村監督はこの欲にとりつかれた亡者たちが自滅していく様を、粘り気のあるエネルギッシュな演出で描く。
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悪い奴ほどよく眠る
制作年:
当時ひんぱんに起きていた政治汚職をテーマにした黒澤明の力作で、黒澤プロの第1回作品。父親を汚職事件の犠牲で失った孤児・西幸一が、父親を死に追いやった元凶である政治家たちに様々な方法で復讐していくが、悪の根源はもっと深いところにあった。現代悪の汚職にメスを入れるというきわめて社会性の強いテーマながら、黒澤明は娯楽映画としても十分楽しめるように、スリルとサスペンスに富んだ作品に仕上げた。その反面、汚職の核心の部分が薄められてしまった点は否めない。西幸一に扮した三船敏郎はやや一本調子だが、老政治家に扮した森雅之のキャリアの重みを感じさせる巧演は見事。
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青べか物語
制作年:
山本周五郎の名作を、川島雄三が散文詩的に描いた叙情味あふれる作品。映画の舞台となった浦安は、今では東京ディズニーランドができてにぎやかだが、当時はさびれた漁村だった。その田舎の人間の生活感や、美しい水辺の風景を捉えた映像が秀逸。
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グラマ島の誘惑
制作年:
川島雄三初のカラー・ワイド作品。飯沢匡の原作は「アナタハン」のパロディー。南海の孤島に漂流した皇族たち。だが、のんびりした生活はちっとも変わらない。彼らと軍人のエゴイズムを対比させながら、かなり痛烈な天皇制批判も盛り込んだ珍作。要再評価。
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座頭市二段斬り
制作年:
ヤクザ稼業に嫌気がさした座頭市だが、あんまの師匠・彦の市は、悪玉ヤクザ・辰五郎に殺されその娘のお小夜は女郎にされていた……。三木のり平がコミカルな用心棒役で好演するが、加藤武の用心棒役はミス・キャストであった。
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私が棄てた女
制作年:
遠藤周作の人気小説の映画化。監督は「非行少女」以来5年ぶりとなった浦山桐郎。自動車部品の会社に勤めるしがないサラリーマンは、出世のため愛してもいない専務の姪と結婚しようとしている。そんな時、かつて遊んで捨てた女が自分の子を中絶し、苦しい生活をしているのを知る。彼は責任を感じるが……。愛とは何か、人生とは何かを考えさせられる叙情的な作品。圧巻は、全編モノクロームの中で、女が悲しく新相馬節を歌うシーンのカラー映像。緑の草原を駆ける馬たちの姿がスローモーションでかぶさる。
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最後の審判
制作年:
玉つき屋のマスター・次郎は、海外に単身赴任中のいとこ、利一郎の妻・正子と関係を結ぶ。正子に多額の貯金があることに目をつけた次郎は、恐るべき完全犯罪をたくらむのだが……。W・P・マッギバーンの同名原作を堀川弘通が映画化したサスペンス。仲代達矢がハングリーな若者像を好演している。
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天河伝説殺人事件
制作年:
内田康夫の同名推理小説を映画化したミステリー大作。事件を解決していくルポライター浅見光彦役に榎木孝明が扮し、さらに市川監督一連の“金田一”シリーズの警部役でおなじみの加藤武が、そのままのキャラクターで出演している。現地へ浅見が行って事件に遭遇する旅情ミステリー。
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土佐の一本釣り〈1980年〉
制作年:
土佐の荒海でカツオ船に乗る16歳の血気盛んな少年と、おとなしいが芯の強い少女の純愛物語を、一本釣り漁の生活の中に描いた青春映画の佳作。揺れる小舟の上でのキス・シーン、海中で泳ぎながら抱き合うシーンなどは、純愛ものの鏡。
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竹取物語
制作年:
古来から伝わる“かぐや姫”の物語を、誕生から月の世界へ戻っていくまで、ロマンスと特撮をたっぷりと織り交ぜて描いたSFメルヘン。沢口靖子の可憐な十二単衣姿と、スピルバーグ映画ばりの宇宙船のSFXが話題に。
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銭ゲバ
制作年:
『少年サンデー』に連載されたジョージ秋山の漫画はあまりにも反倫理・反社会的とされ、反響を呼んだ。金銭欲のためなら殺人をはじめとするあらゆる非道を辞さない銭ゲバのニヒルな生き方を描く。その銭ゲバに唐十郎、ヒロインには緑魔子と横山リエが起用されている。
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競輪上人行状記
制作年:
西村昭五郎監督の会心のデビュー作。住職の突然の死で、オンボロ寺を任された男が未亡人への思慕も手伝って、真面目に務めを果たそうとする。ところが未亡人にふられて、ヤケになって競輪に狂い、すべてを失う。最後には競輪の予想屋になって生き抜いていくバイタリティーが、実に爽快だ。
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釣りバカ日誌8
制作年:
ハマちゃんとスーさんの釣りバカコンビが珍騒動を繰り広げるシリーズ第9作。亡き友人・榊原の三回忌に出席できなかったスーさんは、休日に訪れた榊原家で、娘で外科医の和美と再会するやいなや、大腸検査を勧められる。結果、悪性のポリープと診断されるが、早期発見のため一命を取り留める。一方、ハマちゃんには、湯川省平こと通称“博士”と呼ばれる新たな弟子ができていた。そんな中、お礼を兼ねてスーさんは釣りが趣味という和美を誘い、ハマちゃんと約束していた福島県いわきでの投げ釣りに出かける。そこで和美は“博士”と意気投合するが……。
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けんかえれじい
制作年:
鈴木清順の作品には華麗なアクション・ドラマと破天荒な青春ドラマの系列があるが、これは後者の頂点をなす傑作。痛快なアクション、おおらかなユーモア、青春期特有のリリシズムと、そのすべてがうまく融け合い、見事な青春絵巻を展開している。昭和初期、岡山中学の南部麒六は“喧嘩キロク”とあだ名されるほどの喧嘩好き。配属将校にたてついて放校になり、会津へと転校する。そこでキロクは自らの腕っぷしで硬派の頭株にのし上がっていく。一方で下宿屋の娘・道子に想いを寄せるが、道子は修道院に入ると言いキロクに別れを告げる。キロクは敵対する会津中学に大決戦を挑み、勝利するが、“もっと大きな喧嘩をしたい”と東京へ向かう……。当時22歳の高橋英樹が硬派中学生を好演。ヒロイン役の浅野順子はこの作品ののち、すぐ大橋巨泉と結婚し引退したが、彼女の可憐さはこの作品の中で、永遠不滅の輝きを保ち続けている。
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暗夜行路
制作年:
志賀直哉唯一の長編小説を、豊田四郎がドラマチックに映画化。原作では、主人公・時任謙作は意志の強い青年として描かれているが、ここでは池部良のキャラクターもあって、出生の秘密に悩むインテリとして登場する。謙作の妻となるお直に扮した山本富士子の演技も見もの。
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月曜日のユカ
制作年:
横浜を舞台に、数々の噂に彩られつつ、男たちの憧れをくすぐってやまぬ18歳の娘・ユカ。初老のパトロンと同年代の恋人を持ち、男を喜ばせるのが最大の生きがいという彼女だが、身勝手なロマンと打算に生きる男たちは彼女の奔放さにあたふたするばかり。ユカをめぐる恋愛ゲームは、とうとう皮肉な結末に……。奇抜な構図、シャープなライティング、定石破りのカット割り、ドタバタ・コメディ調の処理など、異能派・中平康は技巧を尽くして、刹那の男女関係をドライに描出。当時、20歳を越えたばかりの加賀まりこがシネスコ・サイズいっぱいに若い姿態を躍動させて、愛すべき小悪魔ぶりを発揮している。
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キューポラのある街
制作年:
「青春の門」「青春の門・自立篇」「夢千代日記」などで知られる浦山桐郎の監督デビュー作。舞台は鋳物の町・埼玉県川口市。そこに住む職人かたぎのガンコな父を持つ、ジュン、タカユキの姉弟が、貧しいながらもけなげに生きていく様子を描いている。これにタカユキの友人・サンキチの複雑な家庭環境、ジュンの進学問題、鋳物工場の組合問題と、当時の世相を反映した社会状況が織り込まれているが、これを浦山は大上段にではなく、あくまで日常的に捉え、さわやかな感動を呼ぶ。当時18歳の吉永小百合は、本編で史上最年少のブルー・リボン賞主演女優賞の受賞者となり、女優として開眼。アイドル・スターの筆頭として黄金時代を築いていく。
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仁義なき戦い 頂上作戦
制作年:
昭和38年、広島は西日本広域暴力団・明石組と神和会の代理戦争の場と化していた。相次ぐ抗争事件への市民の批判から、警察は頂上作戦を敷く。明石組系の打本組と広能組、神和会系の山守組の双方は激しく対立。広能の組員が槙原の組員に射殺されたことから抗争は一段と激化する。一方、山守組系の早川組の組員が女を巡り、打本組の組員を射殺したため、明石組が大挙して広島へなだれ込む。しかし、老獪な山守の画策によって広能は別件逮捕され、形勢は逆転する……。
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仁義なき戦い 代理戦争
制作年:
今回の舞台背景となるのは昭和35年から38年の高度成長時代。前2作ではまだ組員だった広能も広能組の組長になるなど、組織的に固まってきた広島ヤクザの陰謀と裏切りが渦巻く抗争を描く。昭和35年、広島最大の暴力団・村岡組の跡目の座をめぐって、打本と山守が対立していた。打本は神戸の明石組に広能を介して盃を申し入れた。それを快く思わない村岡は跡目を山守に譲り、山守組は広島最大の暴力団となった。打本は孤立し、明石組に逃げ込み正式に明石組の傘下に入った。一方、山守も神戸の神和会と縁組みし、代理戦争の幕が切って落とされた。
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悪魔の手毬唄〈1977年〉
制作年:
文明社会から隔離された鬼首(おにこべ)村。この村に代々伝わる手毬唄通りに殺人事件が起こる。どうやら謎はこの村の二大勢力、由良家と仁礼家の確執にあるらしいが、金田一の捜査が進まぬうちに第2、第3の犠牲者が……。今回は犯人探しの面白さよりも、多分に情緒に訴えるストーリーと絵作りが強調されている。中年刑事・磯川のヒロイン・リカに対するほのかな恋心、色を抑えたシックな映像、さらには名作「モロッコ」の部分使用など、監督のセンスがキラリと光る傑作。
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