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『SLAM DUNK』俺は“最後まであきらめない男”――遅れてきたヒーロー・三井寿の名勝負

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■3P以外は? 三井の実力が分かる紅白戦

 三井といえば、綺麗なフォームで外から射抜く3ポイントシュートが代名詞。しかし、それだけで全国の強豪校と渡り合ってきたわけではないことが分かる試合がある。

 それは、神奈川大会で王者・海南大付属に敗北した後の、湘北バスケ部紅白戦。1年生対2・3年生という構図だったが、ハンデとして主将の赤木剛憲、三井が抜けた上級生チームは猛烈な成長を遂げているバスケ初心者・桜木花道の勢いを止めることができずにいた。

 これを見て、安西監督が投入したのが三井。「桜木君を抑えてくれるかね」という要請に「やりましょう…」と笑みを浮かべていたが、読者としては「もしかして負けてしまうんじゃ…?」という不安があった。

 この頃の桜木は持ち前の才能に基礎練習の成果も出始め、得点こそ少ないものの、試合で翔陽の花形透や海南大付属の高砂一馬ら強豪センターを圧倒することもあった。とはいえ、まだバスケットを始めて数ヵ月の素人相手に復活したヒーローが負ける姿は見たくない。

 そんな心配をよそに、交代した三井は抜群のバスケセンスを発揮。桜木の武器・レイアップとダンクが役に立たないゴールから離れた位置に追い込み、完全に封じ込める。三井の3Pシュートによる得点力は抜群だが、それ以外はどうか…ということを読者に見せつけるような試合で、分析力とディフェンス力の高さも見せつけた。公式戦のような派手さはないが、うまさが光る“三井の神回”と言っていいだろう。

 また、三井はオフェンスファウルをもらうのが非常にうまいのも特徴。紅白戦では、攻めあぐねて強引に切り込んだ桜木からファウルをもらい、全国を賭けた陵南戦でもオフェンスの鬼・福田に対してその力を発揮している。これには神奈川ナンバー1プレイヤー・牧紳一と翔陽の監督兼主将・藤真健司をも唸らせており、突出した身体能力こそないが、経験とセンスに裏打ちされた技術や駆け引きも三井の大きな武器といえる。

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■最大の武器は安西監督の言葉

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