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酷評ムードが公開後一変 それぞれの思いが生んだ、新作『SLAM DUNK』への反響

アニメ

■新しい視点で描きたかった『SLAM DUNK』 「その人なりの正解があっていい」

 「自身にとっての作品とは、キャラクターと向き合うことだ」と明かす井上。キャラクターの“必然”が描けていれば、展開がどう転んでもドラマになるという。現在でも『SLAM DUNK』のキャラクターが自分のなかで生きており、「こういう奴なんじゃないか?」「あ、こうなのかもな」といった新発見があるようだ。

 井上はまた、『バガボンド』『リアル』を経て、歳を重ねたことによる視野の広がりとともに、描きたいものも広がったという。今回の映画化に際しても、「原作をただなぞるより、新しい視点で描きたかった」、また「価値観はひとつじゃないし、いくつもその人なりの正解があっていい」とも語っている。今回、この『SLAM DUNK』を現在の井上が捉える新作として見ることができたのは幸せだった。

 もちろん、原作そのままの内容で見たいと願うファンも多いだろうし、テレビアニメがあるのだからそれを踏襲してほしかったという気持ちも理解できる。漫画、アニメの感動から長い年月を経て、理想の『SLAM DUNK』が個々の中に出来上がっていたのだろう。

 それでも、井上が黒板に描いた「あれから10日後」を除けば、突然の連載終了から26年かかって、ようやく新しい物語が井上自身から公式に語られたのだ。

 物語、作画、構成、演出。既存のアニメらしさに捉われない感覚、そして「続きを読みたい」という連載当時の気持ちを呼び起こしてくれる新しい視点、それらが大ヒットスタートにつながった『THE FIRST SLAM DUNK』。作品を見たうえで合わないことも当然あるが、見ずに悲しむのはもったいない。『SLAM DUNK』のファン同士、まずは新作を喜び、楽しむ気持ちで劇場に足を運んでみてはいかがだろうか。(文・二タ子一)

 映画『THE FIRST SLAM DUNK』は現在公開中。

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