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竹野内豊、渋くて、かっこよくて、かわいさも! No.1イケオジ俳優の人気の軌跡

エンタメ

◆渋さとお茶目さが共存する“キング・オブ・イケオジ”道を邁進

 デビューからブレイクまで一気に駆け抜けた90年代を経て、30代を迎えていた2001年には『冷静と情熱のあいだ』で満を持して映画に初出演にして主演を担当。その後もコンスタントに話題作への出演を続けた彼の当たり役の1つと言えるのが、2009年スタートの刑事ドラマシリーズ『BOSS』(フジテレビ系)で演じた警察官僚・野立信次郎だ。主人公の刑事・絵里子(天海祐希)の同期で良き理解者という設定だが、性格は自分本位で女好きなナルシスト。しかし絵里子がピンチに陥るとどんなサポートも惜しまないというキャラクター。そんな信次郎を、30代も後半に差し掛かってダンディさもマシマシになった竹野内が、クールかつコミカルに好演。彼の俳優としての魅力が凝縮された役柄に仕上がっていた。

 40代となってもデビュー当時と変わらないスタイルを維持しつつ、渋さと演技の円熟味を増していく竹野内。2018年には『義母と娘のブルース』(TBS系)に出演し、綾瀬はるかと共演。本作では余命わずかでありながら、一人娘を守るためにバリキャリ女子・亜希子(綾瀬)と結婚する良一を熱演。ドラマのキーパーソンでありながら中盤で最期を迎えてしまうという複雑なキャラクターを、どこか浮世離れした存在感で見事に表現した。

 そして50歳となった竹野内にとって11年ぶりの月9ドラマ主演作となったのが、2021年放送の『イチケイのカラス』(フジテレビ系)。このドラマでの役柄は、中卒の元弁護士にして裁判官の主人公・入間みちお。性格は超マイペースで趣味はふるさと納税というクセが強すぎる設定でありながら、刑事裁判官として誠実に人や罪と向き合う生真面目さで事件を解決していく。竹野内にとって新たな代表作となった本作は今年、劇場版としてスクリーンで復活。劇場公開の翌日となる1月14日には、スペシャルドラマも放送される。

 今年で52歳となった竹野内は『イチケイのカラス』のほかに、伊藤沙莉と共演した映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』の公開も待機中。この作品で竹野内が演じるのは、伊藤扮するヒロインの恋人にして、自称“忍者”というぶっ飛んだキャラクター。30年近いキャリアを経ても決して守りに入らず、我が道をいく彼の今後から目が離せない。(文:スズキヒロシ)

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