『パイレーツ・オブ・カリビアン』“ティア・ダルマ”は「007」の人気女優!
金曜ロードショーで3週にわたり「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズが登場。2週目の今夜は、シリーズ最大のヒット作『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(2006)がお目見えする。本作には、人気スパイシリーズ「007」で知られる人気女優が、意外な役どころで出演!
【写真】『28日後...』、「007」など人気作に出演! 「ナオミ・ハリス」フォトギャラリー
『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』は、ディズニーランドの人気アトラクション「カリブの海賊」を映画化した大ヒットシリーズ第2弾。前作から3年後、ウィルと総督令嬢のエリザベスが結婚式当日に逮捕される。これを免れるため、2人はそれぞれジャック・スパロウを探しに行くことになるが、彼にものっぴきならない事情があって…。
ジャック役のジョニー・デップやエリザベス役のキーラ・ナイトレイ、ウィルを演じるオーランド・ブルームの他に、今年のオスカーにもノミネートされたビル・ナイや、北欧の怪優ステラン・スカルスガルドなど、名優が勢ぞろいの本作。そこにもう一人、意外なところに人気女優が潜んでいた。
ブードゥー教の預言者で、ジャックとは古い馴染みでかつては離れ難い仲だったというティア・ダルマ。彼女を演じたのが、「007」シリーズのイヴ・マネーペニー役で知られるイギリス出身の人気女優ナオミ・ハリスだ。
ティア・ダルマは、ブラックパール号を取り戻したジャック・スパロウが、船員たちと共にうっそうと茂る木々をかき分け川を上り、遠路はるばるアドバイスを求めにいくミステリアスなキャラクター。木の上に建てられた家の中には、白いヘビや目玉の標本などブキミなアイテムがいっぱい。次作の大冒険にいざなう重要な役どころだが、本作では登場シーンは多くない。
そんなティア・ダルマを演じたナオミは、ダニー・ボイル監督の『28日後...』(2002)でヒロインを演じ注目を集め、5代目ボンドで知られるピアース・ブロスナン主演の『ダイヤモンド・イン・パラダイス』(2004)でハリウッドに進出。以来英米で活躍し、アカデミー賞を獲得した『ムーンライト』(2016)では、麻薬常習者の母親を演じて自身もオスカー候補となった実力派女優だ。
本作の撮影当時20代後半だった彼女は、妖艶なティア・ダルマを演じるには若く美しすぎると、ゴア・ヴァービンスキーから一度NGが出たそうだが、オーディションでは、ジャマイカ移民の母の助けを借りてカリブ風のアクセントを披露。見事役をつかんだそうだ。また本作は、次の『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(2007)と連続で撮影が行われたが、ナオミは同時期にマイケル・マン監督の『マイアミ・バイス』(2006)にも出演。撮影中は、マイアミとバハマを行ったり来たりし、全く異なる世界観の2作で全く異なるキャラクターを演じていたというからオドロキ。こんなエピソードにも、実力派の力量が見え隠れする。
本作では見せ場が多くなかったものの、次週放送の第3弾『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』では、物語のキーとなるより重要な役割を果たすので、ナオミ演じるティア・ダルマに注目してみてほしい!(文・寺井多恵)
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』は、日本テレビ系『金曜ロードショー』にて今夜1月27日21時放送(35分拡大)。