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ブルース・ウィリス俳優引退から1年、光輝いた“中年男”役を振り返る

映画

■M・ナイト・シャマランとの忘れがたい仕事

 M・ナイト・シャマランとの仕事も忘れがたい。『シックス・センス』しかり『アンブレイカブル』しかり、初期シャマラン作品でのウィリスはいつでも静かで、もはや生きることさえ諦めたような悲しさを湛えていた。そんな主人公がいずれは他人のために命を使おうとする物語に心を動かされたし、またウィリスがそうした男を説得力をもって演じる。

 『アンブレイカブル』から19年後、同じ役を再演した『ミスター・ガラス』。年齢を重ねたこともあって、無骨な悲しさはより深いものとなっていた。本人にとっては同作がほぼ最後の大作映画で、以降はビデオ公開のみの低予算作品へ大量に出演することになる。

『アンブレイカブル』(2000) 写真提供:AFLO
 以降引退までの約4年間で、ウィリスが出演したビデオ作品は実に26本。いずれも出番はほんの少しだけだった。なぜ誰の記憶にも残らないような低予算映画に無闇に出続けるのか分からなかったが、おそらく身体の不調を抱えるなかで台詞もアクションも絞りに絞るしかなかったのだろう。製作側としてもウィリスの名前があれば映画を売りやすい。どうにも寂しい利害の一致で、引退の報せを聞いた際にはいっそ安堵したものだ。

 ブルース・ウィリスは今も病と闘っている。いくつもの忘れがたい作品を、役柄を大切に振り返ることが、せめてもの応援になるとよいのだが。(文・てらさわホーク)

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