日向坂46四期生『ゼンブ・オブ・トーキョー』 「限られたファン向け」のイメージを捨てて見てほしい青春映画
日向坂46の四期生が総出演する映画『ゼンブ・オブ・トーキョー』が公開を迎えた。修学旅行で憧れの東京を訪れた“クセつよ女子高生”にふんするメンバー11人が、本格的な演技に初挑戦した本作の見どころを紹介する。
【写真】ファン以外も見てほしい 映画『ゼンブ・オブ・トーキョー』場面カット
■87分の全編は「ハイテンポな青春ロードムービー」に
本作は、『私の男』を手がけた、熊切和嘉監督による青春群像劇。高校生活の一大イベントである修学旅行で、東京のすべてを楽しもうと計画を立てた班長(正源司)と、東京行きに対し異なる思いを胸に秘めた班のメンバーを描く。
アイドルの映画ともなると「限られたファンが見るもの」と、先入観を抱く人もいるだろう。しかし、本作はそんなイメージとは一線を画す。87分の全編を一文で表現するなら「ハイテンポな青春ロードムービー」がふさわしく、次々と巻き起こる劇中での騒動に「どうなっちゃうの?」と、グッとひきこまれる。
本格的な演技に初挑戦したメンバーのセリフ回しも常に軽快で、聴いているだけでも心地よい。演技なのか、素なのか。境目が分からなくなるほど、作品に自然と溶け込んでいる。
例えば、5月リリースの11thシングル「君はハニーデュー」で初の表題曲センターを託されて以降、エースとしての躍進が目立つ映画初主演の正源司陽子が、それぞれはぐれてしまった班員とスマホでやり取りする序盤のシーン。
見知らぬ土地でさまよう班員からのメッセージに、正源司演じる主人公の池園優里香がポロッと「Netflixオリジナルの世界観じゃん」とツッコむ一幕では、思わずクスッと笑ってしまう。