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堂本光一、最後の帝劇『SHOCK』で語っていた言葉<きょう帝国劇場“最後の日”>

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■帝国劇場と共に歩んできた作品

 この作品が評価されるのは、キャストやスタッフ、全員の「本気」が見えるからではないだろうか。明らかに目で見えるものだけではなく、ステージから伝わる迫力、熱量。演者側はよく「お客様がいるからこそ出るパワー」というような言葉を使うことが多いが、それは観客側も同じだ。ステージから伝わるパワーが、間違いなくその空間には存在する。

 そしてコウイチの妥協しない姿勢は、そのまま堂本光一にも重なるものがある。本作品は彼の「ライフワーク」と言える作品であったが、あそこまで熱量が高く、体力も精神力も必要であるだろう舞台を24年間やり続けることは相当なものだ。彼がステージ、仕事に向かう姿はひたむきで、真面目で、熱がある。そんな彼がコウイチを演じているからこそ、コウイチの行動や考えに説得力が出るのだろう。

 コロナ禍では、演目の一部をインスタライブで生配信。帝国劇場オープン以来、演目の生配信は初のことだったという。さらに、2022年には本編『Endless SHOCK』のスピンオフ・『Endless SHOCK‐Eternal‐』を上演した。時代に合わせて柔軟に、歩み続けることをやめない堂本・カンパニーの姿勢をあらゆる場面で感じることができた。

 『SHOCK』は帝国劇場だけでなく、大阪・梅田芸術劇場、福岡・博多座でも上演された。どの劇場もそれぞれの良さがあるが、やはり「堂本光一」「SHOCK」という2ワードを聞くと、どうしても帝国劇場に立っている姿が思い浮かぶ。堂本は『SHOCK』の幕を下ろす理由を「自分が26歳くらいのときに作った作品。年齢設定もそのくらいなんです。45歳になって『まぁ、いいときかな』と」と年齢のことも挙げつつ「帝国劇場と共に歩んできた作品でもあるので、一度閉館になるというのであれば、そこで自分が出るSHOCKは一度幕を閉めてもいいかな、と」と語っている。『SHOCK』と帝国劇場は切っても切れない関係だといえる。

■通算公演数は2128回

 昨年4月22日に単独主演記録2000回を達成し、5月9日には、森光子が舞台『放浪記』で記録した国内演劇の単独主演記録2017回を超える2018回を達成。最終的には通算公演回数2128回という大記録を打ち立てた『SHOCK』。

 同年11月29日に迎えた大千穐楽のカーテンコールでは、「光一さんにとって『SHOCK』とは?」という質問が飛んだ。堂本は「難しいなぁ…」と言葉を探し「今後にも期待を込めて、永遠であってほしいです」と回答。さらに「自分も努力しなきゃいけないと思う」とストイックさと謙虚さを覗かせ「自分としてもこれからも永遠にこの思いは持ちながら生き続けることになると思います」と気持ちを口にしていた。『SHOCK』ではなかったとしても、今後もステージに立ち続ける堂本の姿を期待しつつ、素晴らしい演目たちと共に演劇界を引っ張った現在の帝国劇場に感謝の言葉を送りたい。(文・山田果奈映)

 特別番組『さよなら帝国劇場 最後の1日 THE ミュージカルデイ』は、日本テレビ系にて本日2月28日21時より生放送。

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