ブラッド・ピット、プロデューサーとしての力量を証明 今年もオスカー作品賞候補に

今年のオスカー作品部門は3本レース。『レヴェナント:蘇えりし者』『マネー・ショート 華麗なる大逆転』『スポットライト 世紀のスクープ』のどれが取ってもおかしくない、大接戦状態だ。もしも『マネー・ショート~』が取った場合、“プロデューサー”ブラッド・ピットにとって、2度目のオスカー作品賞受賞となる。
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ブラッドは2年前に、オスカーに輝いた『それでも夜は明ける』(スティーヴ・マックィーン監督作)で受賞しているのだ。その前には、『マネー・ボール』でも候補入りしている。今回、受賞できるにしろ、できないにしろ、これはまさにブラッドのプロデューサーとしての力量と情熱を証明するものといえるだろう。
ハリウッドでは、多くの俳優が、自分のプロダクションカンパニーを持っている。たいていの場合、目的は、自分が出たい作品が向こうから来るのを待つのではなく、自分のほうからチャンスを作り出していくことだ。また自分がプロデューサーであれば、監督や脚本家、共演者などを選ぶ上でも意見が言える。
しかし、ブラッドやレオナルド・ディカプリオなど、役には困っていないトップクラスの男優のごく一部は、自分が出るかどうかは優先でなく、世の中に送り出したい映画を送り出すために作品選びをしている。とりわけ、ブラッドは、『そうでなければ、作品を実現に持っていけない立場にいる、優秀な監督のお手伝いをしたい』ということを、第一の目標に掲げている。