古川雄大『下町ロケット』で挑む“やりすぎ”悪役演技に注目
18日放送の第6話で、第2章「ヤタガラス編」がスタートした阿部寛主演のドラマ『下町ロケット』(TBS系/毎週日曜21時)。新章突入のタイミングでTEAM NACSの森崎博之や甲本雅裕らが演じる新キャラクターが登場。その中でも特に注目したいのが、日本のミュージカル界をけん引する古川雄大の活躍だ。
【写真】イケメン悪役っぷりが光る古川雄大
第6話。ギアゴーストの伊丹(尾上菊之助)は帝国重工の的場(神田正輝)への復しゅうに燃え、佃(阿部)との関係を断ち切り、ダイダロスと資本提携を行う。一方の佃は、無人農業ロボット研究の第一人者で、大学時代からの親友・野木(森崎)の元を訪れ、帝国重工と佃製作所の新規事業に協力するよう、説得するのだが…。
ベテランから若手まで、演技派&個性派が群雄割拠する本作。中でも佃たちに立ち向かう敵キャラクターはアクが強く重厚感のある演技でストーリーをけん引する。そんな中で少し異色と言えるのが今回初登場した、農林業協同組合(農林協)職員の吉井浩(古川)というキャラクター。古川は端正なマスクと、180cmを超える高身長は、どこをどう切り取っても文句なしのイケメンだ。
そんな吉井が、農林協を通さずにスーパーや個人客と直接取引をする殿村(立川談春)の前に訪れるシーンでは、最初こそ「とのむらさぁ〜〜ん」と猫なで声を出すものの、殿村が「なんのご用ですか?」と毅然とした態度で向かい合うと、表情を一変させ、「なんで断っちゃったんですかぁ〜農業法人の話!」と応戦。続けて「あんた米作りの素人だろ…知識も経験もない奴が俺たち抜きでやってけると思ってんのかよ!」と大きな目を見開いてチンピラまがいの恫喝(どうかつ)を見せる。
見た目と言動のギャップが衝撃的な吉井を演じる古川は、2007年にミュージカル『テニスの王子様』で舞台を踏んで以降、現在まで『エリザベート』や『ロミオとジュリエット』、『マリー・アントワネット』などの名作ミュージカルに出演し“ミュージカル界の次世代エース”と称される実力派だ。
舞台で培われた演技力と、やりすぎな悪役っぷりで気を吐く古川。彼の演じる吉井が今後の展開に欠かせないバイプレイヤーになりそうだ。(文:スズキヒロシ)