佐野勇斗、『真犯人フラグ』出演で「新しい引き出しが増えた」 多忙スケジュールも“逆境こそ燃える”タイプ
13日に最終回を迎えた考察ドラマ『真犯人フラグ』(日本テレビ系)にて、キーパーソンのひとりでもある橘一星役を演じた佐野勇斗。昨年4~6月期放送の『ドラゴン桜』(TBS系)から約1年間、日曜の連続ドラマにレギュラー出演し、役によって見せるさまざまな顔で視聴者の心をつかんだ。そんな佐野に『真犯人フラグ』が放送終えたばかりの心境や、今後の俳優としての目標を聞いた。
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『真犯人フラグ』出演で増えた“芝居の引き出し”
ーー半年間に渡った『真犯人フラグ』もついに最終回を迎えました。毎回ネットでもかなりの反響がありましたが、佐野さんはどのタイミングで犯人をご存知だったんですか?
佐野:実は結構序盤で知りました。前半の撮影している段階で、第18話や第19話のシーンも同時に撮影していることがあったんです。一星が脅迫状を見ているシーンの撮影のときに、僕がサラッと世間話のように「この脅迫状って誰から送られてきたんですっけ?」とスタッフさんに鎌を掛けて、そこで知っちゃったんですよね(笑)。
ーーではかなり序盤にご存知だったんですね。犯人を知ったときはどう思いましたか?
佐野:僕は「あ、そうなんだ!だよなあ」という感じだったんですけど、視聴者の方からすると意外だったかもしれないですね。
ーー第18話では一星が自白するシーンがありましたが、狂気に満ちた演技でせりふ量も多く、佐野さんにとっても重要な見せ場のシーンでもあったかと思いますが、演じてみていかがでしたか?
ドラマ『真犯人フラグ』第18話より (C)日本テレビ
佐野:本当に大変でした!思い出したくないくらいに(笑)。“佐野勇斗が橘一星を演じて、橘一星が悪者を演じる”という2段階の演技をするシーンだったので、少しオーバーというか、凌介(西島秀俊)さんを煽るお芝居をしなくてはいけなかったんです。本当に緊張したし、相当神経をすり減らして撮影しました。でも役者としてはすごく勉強になりましたし、新しい引き出しも増えたかなと思います。
ーー事前の準備も念入りにされましたか?
佐野:そうですね。スケジュールを見て、そのシーンの撮影日が近づくにつれてどんどんナイーブになっていきました。一星もそのような心情だったので「ちょうどいいや、この心情」とは思ったんですけど、本当に大変でした。
ーー第19話では一星が操られていたと判明しましたね。光莉(原菜乃華)との取調室のシーンにはグッときました。第18話と第19話で視聴者の方の反応もかなり変わったのではないでしょうか。
佐野:第18話放送後は本当に非難殺到みたいな感じだったんですよ。「嫌い」とか「裏切られた」とか出てくるのに、第19話では「あんなこと言ってごめんね」みたいな声がありました(笑)。でも、それだけ多くの方がドラマに没頭してくれているということなので、演じている側としてはやりがいもあるしうれしいことです。一星=佐野勇斗、と見ていただいていたので、複雑な気持ちでもありましたし…当分悪役はやりたくないですね(笑)。
ーー確かに視聴者としては作品に没頭していると役柄と役者がリンクしてしまうときがありますよね。
佐野:普段インスタライブをやっているんですけど、「インスタライブ中に見せる笑顔も信じられなくなった」みたいな声もあったんですが…「それは別じゃん!」っていう(笑)。
ーー改めて半年間という長い期間、一星を演じられていましたが、学びになったことはありますか?
佐野:お芝居の引き出しは広がったと思います。例えば台本でいうと、もちろん事前に何度か読みますが、ちゃんと頭に入れて覚えるのはそのシーンを撮影する直前のことが多かったんです。でも、西島さんや田中哲司さんが「不安でしょうがないから2、3週間前には1回入れて、何回かやって頭に定着させる」と仰ってたんですよ。台本の向き合い方は人それぞれだとは思うのですが、お2人が言うならやってみようと思ってトライしてみたんです。
そうしたら僕もそのやり方のほうが、より自然にせりふを言えて、他のことにも集中できるということがわかりました。今回は、事前に頭に入れて準備するという方法を取り入れるようになったので、新しい発見が多い作品でしたね。7年ほど俳優としてやってきたことをブラッシュアップできましたし、勉強になりました。
ーー本作に出演されてから佐野さんのインスタグラムのフォロワー数もかなり増えていらっしゃいますよね。
佐野:そうですね、これまでの倍くらいの方からフォローしていただけるようになって、本当にうれしいです。ドラマは影響力があるなと改めて思いました。ドラマ放送後には自分の名前がトレンド入りしたこともありまして、そうすると僕のことを知らない方々も知ってくれるし。僕のアカウントにたどり着いた方に「佐野勇斗ってこんな一面もあるんだよ」って知っていただくために、投稿する内容や更新は戦略を立てています(笑)。