木村良平&小野賢章、兄弟役で「良かった」 重ねた共演で生まれた“唯一無二”の信頼感
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木村良平
――今回は兄弟役での共演でしたが、キャスティングされたときはどんな思いでしたか?
木村:マネージャーから「弔兵衛役に決まった」と連絡があったとき、「弟の桐馬は誰?」ってまず聞いた気がします。そのときに賢章の名前を聞いて「あー良かった」って(笑)。よく知っている相手なので安心感がありました。
小野:僕も良平さんとは何度も共演させていただいていますので良かったなという思いはありました。でも、これまでチームメイトとかはありましたが、兄弟ほど近しい関係性はなかったのですごく楽しみでした。
――実際、お互いに対峙してみていかがでしたか?
小野:キャラクター的に、あまり兄弟っぽい感じにはならないだろうなとは思っていたのですが、見ている人が「この兄弟はすごく固い絆で結ばれているんだろうな」と感じていただければいいなと思いながら演じていました。
木村:なんでも分かっているわけではないけれど、賢章だったらある程度「こうくるな」みたいなことはやっぱりあるので、そこをベースに収録に臨めたので、すごくスムーズにいけました。
■「唯一無二」と「説得力」 お互いが感じる“人間離れ”した部分
小野賢章
――物語には人間離れしたキャラクターが多数登場しますが、お互いに「すごい、人間離れしている」と感じる部分は?
木村:自分を褒めるみたいで嫌なのですが、若いころ先輩から「良平は、そんな芝居あんのか? っていうのを成立させるよな」とよく言われていたんです。当時は自分で分からなかったのですが、賢章がある程度アニメをやるようになって何年かしてからガッツリ共演したときに、賢章の芝居を体感して「こんなアプローチで、しっかり成立させるってスゲーな」って思ったことがあったんです。発声が変わっているとかではなく、切り口やアプローチ方法でしっかりと尖った表現ができるというのは、唯一無二なんだろうなと思います。
小野:良平さんに感じるのは、説得力ですね。発するセリフにはいつも説得力があって、「あ、これが正解だ」と思ってしまう。正解に聞こえてしまうのは特殊能力だと思います。良平さんってパッとやってパッと帰るというか(笑)。それだけに、一発にかける集中力というのも説得力につながっている。エネルギーを凝縮して、密度の濃いものを投げかけてくる。そこは他にはないすごいことだと思います。受け取る側もすごく楽しいです。