岡田准一「まだまだ道の途中です」 20代の夢が“アクション”を始めるきっかけに
近年、唯一無二の存在感で日本映画界を盛り上げている俳優・岡田准一。そんな岡田が、今もっとも注目されている映像作家と呼んでも過言ではない藤井道人監督とタッグを組んだ映画『最後まで行く』が公開を迎える。藤井組を「日本映画界の希望の光」と称えた岡田。自身も20代から積極的に映画作品に参加し、名匠たちと時間を共にしてきた。現在40代に突入した岡田は“世界に売れるエンタメ”を目指し、高みを目指す日々が続いているという――。
【写真】見逃せない! “工藤”岡田准一ד矢崎”綾野剛の気迫あふれるアクションシーン
■藤井監督は「日本映画界の希望の光」
本作は、イ・ソンギュンが主演し、2014年に韓国で公開され大ヒットを記録した『最後まで行く』を藤井監督がリメイク。年の瀬に数々の災難が降りかかる主人公の刑事・工藤を岡田が、工藤を追う謎の監察官・矢崎を綾野剛が演じる。
藤井監督と言えば、2019年公開の映画『新聞記者』が第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞など、多くの映画賞で高い評価を受けたことをはじめ、ドラマ『アバランチ』(カンテレ・フジテレビ系)、映画『ヤクザと家族 The Family』、『余命10年』、『ヴィレッジ』など、さまざまなジャンルでオリジナリティあふれる表現を見せている。
映画『最後まで行く』より (C)2023映画「最後まで行く」製作委員会
岡田は「藤井監督は日本映画界の希望の光だと思っているんです」と語り、「映画は、エンターテインメント作品や芸術作品など、カテゴライズされることが多いですが、藤井監督はどちらもうまく織り交ぜて、独自の世界観を作ろうとチャレンジされている。ジャンルというものを超えようとされている稀有な存在だと感じています」と評価する。
そんな藤井監督から声を掛けてもらえたことが「とても光栄なこと」と意気に感じた岡田。脚本の面白さはもちろん、芝居に関することは「何も言うことがない」と絶大な信頼感を寄せているようだ。岡田の代名詞ともなっているアクションについては「相談に乗ってほしい」と言われたことで、岡田自身もアクションスタッフと共に、役柄にあった動きを提案しながら作っていったという。
■岡田が考えるアクションの持論とは
この映画のアクションを考えるうえで岡田がこだわっていたのが“芝居”とリンクした動きだ。特に矢崎を演じる綾野と多くのシーンで対峙する点から、芝居の上でどういう動きを見せるかというのは重要だと感じていたそう。
「綾野さんは芝居を愛している方。いろいろなことに最後まで諦めない方なので、僕らの芝居から乖(かい)離しないアクションとはどのようなものなのだろうか…というのは現場で徹底的に考えました」。
映画『最後まで行く』より (C)2023映画「最後まで行く」製作委員会
岡田は、映画「ザ・ファブル」シリーズではファイトコレオグラファー、『ヘルドッグス』では技闘デザインとしてクレジットされるなど、作品のなかでアクションを作るという役割も担ってきた。「作品のテーマにあったアクション。そのアクションが、役作りのプラスになるようなものであるべきだというのが僕の考え方なので、工藤と矢崎のシーンでも、そういう視点で見ていただけると、また違って見えるかもしれません」。
韓国版のリメイクである本作。岡田は「この企画で1番引かれたのが、藤井監督が日本映画としてどうリメイクするかということ」と明かした。「もちろん元となった映画へのリスペクトはありつつ、『日本ならこうなりますよ』ということを示すことが大事だなと思いました」。
■アイドル、俳優、アクション俳優…どう呼ばれるかは気にしません
この記事の写真を見る
関連記事
-
Yahoo!検索で詳しく調べる
-