仲間由紀恵、クセのある役に感じる面白さ 芝居に対してはコンプレックスも
NHKドラマ10『大奥 Season2』では徳川治済、ドラマ『相棒』(テレビ朝日系)では広報課長の社美彌子、『女王の法医学~屍活師~』(テレビ東京系)では准教授の桐山ユキと、近年、クセの強い役柄で存在感を発揮している仲間由紀恵。映画『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』では、マッドサイエンティストのヴィクトリアとして大騒動を巻き起こす。パウ・パトロールたちと敵対する今回の役柄だが、「物語の中でなら悪いこともバンバンしてしまえるという、私の中ではパラレルワールドのような感覚がある」とヒール役を演じる楽しさを明かした。
【写真】徳川治済やヴィクトリアとは一変 優しい笑顔が魅力の仲間由紀恵
◆『大奥』『相棒』『パウパト』…クセのある役に感じる面白さ
主人公でリーダーのケントと、個性豊かな子犬たちからなるチーム〈パウ・パトロール〉たちが大都会のアドベンチャーシティで活躍する姿を描いた本作。9年ぶりの声優挑戦となる仲間が担当したのは、まほうの隕石を引き寄せる磁石を盗み出し、悪事を企むヴィクトリア役だ。
その役柄を仲間は「天才科学者で、自分のすごさをもっとたくさんの人に知ってほしいという欲望の強い人で、かわいらしいパウパトたちと対決しますが、憎めないところもあります」と分析する。
「自分の頑張りをなかなか周りが認めてくれないと思っているんだと思います。それをなんとか思い知らせたい。そうした認めてもらえない寂しさを抱えている人だと考えたら、その心境は分からなくはありません。ただ、敵対する役柄は、共感できないところもありますし、自分では絶対にしないこともする。そうした自分の考えとは全く違う役に取り組めることはとても面白いなと思います」。
映画『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』で仲間由紀恵が演じるヴィクトリア(C)2023 Paramount Pictures. All rights reserved.
まっすぐで芯のある女性や猪突猛進でどこかコミカルな女性が見事にハマり、数々のドラマや映画で活躍してきた仲間だが、近年はさらに役の幅を広げ、NHKドラマ10『大奥』での怪演も大きな話題にもなった。一方で、2022年に放送された連続テレビ小説『ちむどんどん』ではヒロインの母・比嘉優子で明るく愛情たっぷりの母親像を作り上げた。
「『ちむどんどん』のお母さん役などは、気持ちをたどっていけば理解しやすい人物なので、ある意味では演じやすさはあります。ただ、主人公に敵対する役はそれとはまた違う面白さがあるんです。自分が理解できない分、どこまで考えが至ることができるかという挑戦は、とても楽しいものです」。