timelesz・松島聡、「タイプロ」を経て人間&表現者として進化 メンバー愛も告白
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2021年に喜劇『赤シャツ』で舞台初出演を果たし、2022年には中島らもの怪作『こどもの一生』で単独初主演を務めた松島。昨年はラブストーリー『ハロルドとモード』で黒柳徹子と共演するなど、話題作で鮮やかな存在感を発揮してきた。役者業の醍醐味について、どのように感じているだろうか?
「アイドルの時は、振り切ってアイドルとしての自分でいます」という松島は、「お芝居をやる時は、自分自身を見つめ直す時間がとても多くなります。そうすると自分の弱いところ、強いところなど、知らなかった自分も知ることができる。恥ずかしい部分にも向き合うことになるので苦しくもなるものなんですが、それは自分という人間を更新していくためにも必要な作業なのかなと。近年は1年に1度くらいのタイミングでそういった機会をいただけて、すごくありがたいなと思っています」としみじみ。「舞台は、アイドルとしての僕のことを知らないお客様ももちろん観にいらっしゃるので、厳しい意見をいただくことも考えられますが、それもとても勉強になります。役者のお仕事をしていて、『本業はアイドルだもんね』と言われるのはすごく悔しいこと。きちんと役者としての役目を果たすためにも、自分自身ときちんと向き合いたいと思っています」と真摯な眼差しを見せる。
初舞台となった『赤シャツ』では、「とても緊張していた」と苦笑い。出演を重ねるごとに「お芝居の上手い下手は、観る人が決めるもの。演じる側としては、『お芝居が上手い』と思ってもらいたいからステージに立つのではなく、いかに作品や役に対してアプローチできるのかが大事だなと。そう理解するようになってからのほうが、のびのびとお芝居ができている気がします。自分の持っている愛情は、すべて作品に注ぐことに徹したい」と“作品至上主義”を深めている。
「舞台は生ものなので、今でも緊張する」というが、「でも舞台だけではなく、ステージに立っていると『生きているな』という感じがします。僕が求められている場所、そして求めている場所はステージなんだなと。休業をした後に復帰をして改めてステージに立った時に、自分の居場所はここしかないと思った。綺麗事を言うわけではないですが、お客様を前にすると『自分の好きな場所はステージなんだな』と強く感じます」と語る表情は、清々しさと充実感に満ちあふれている。