望海風斗、『誘拐の日』で“しごでき”看護師長を好演中 宝塚退団から4年「やっと自分の呼吸がしやすくなった」

元宝塚歌劇団雪組トップスターで、退団後は『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』『イザボー』など舞台を中心に活躍し、その実力で観る者の心を鷲づかみにする望海風斗。そんな彼女が、放送中の斎藤工主演ドラマ『誘拐の日』で地上波連続ドラマに初出演、映像作品でも確かな存在感を発揮している。新たな道を歩み始めて4年が経ち、さらなる進化を続ける望海に、本作に込める思いや近況を聞いた。
【写真】柔らかいほほ笑みが美しすぎる! 望海風斗、インタビュー撮りおろしショット
◆「最初は本当に信じられなかった」地上波連ドラ出演オファー
本作は、『シグナル』『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』などのヒット作を生みだした韓国のスタジオ・ASTORYが製作した同名連続ドラマをリメーク。斎藤工演じる心やさしきマヌケな誘拐犯と、永尾柚乃演じる記憶喪失の天才少女が超異色タッグを結成し、次々と襲いかかる危機を乗りこえながら身に覚えのない殺人事件の犯人捜し&逃亡劇を繰り広げるヒューマンミステリー。
望海が演じるのは、凛(永尾柚乃)の父が院長を務め、新庄(斎藤工)の娘・芽生が入院している“栄進記念病院”の看護師長・藤澤香里。経験豊富で責任感の強いベテランで、患者に寄り添う温かさと、現場をまとめる冷静さを併せ持つ。重度の心臓病を患う芽生のことも日々やさしくケアしているが、入院費を滞納中の新庄にはシビアな顔を見せることもあるというキャラクターだ。
――『誘拐の日』で地上波連続ドラマ初出演。オファーをお聞きになった時のお気持ちはいかがでしたか?
望海:最初は本当に信じられなかったです。映像作品の経験もあまりないですし、キャストも豪華な皆さんがおそろいで、その中の1人として自分が入るということが、皆さんと顔を合わせるまで信じられなかったですね。その後、台本を頂いて、“藤澤”と書いてあるのを見て「あ、出てる」、衣装合わせで衣装があって「あ、いる!」と、ちょっとずつ実感していった感じです(笑)。
――クセのある登場人物も多く、この先どうなるんだろう?と惹きこまれてしまう本作ですが、台本を読まれての感想はいかがでしたか?
望海:韓国版のドラマも観たのですが、この先どうなっていくのか分からない感じといいますか、いろいろな伏線がばらまかれていくじゃないですか。台本を読んだだけでは、この病院のシーンはどう映るのだろうと全然想像ができず、難しいなっていうのが最初の印象でした。でも読んでいくうちに、読みごたえがあってすごく面白くて、早く最後まで仕上がって皆さんの元に届いてほしいなって思いました。私自身もどんな映像になっていくんだろうと楽しみです。
ドラマ『誘拐の日』場面写真 (C)テレビ朝日
――演じられる藤澤という女性は“しごでき”感が半端なく、カッコイイ感じが望海さんにぴったりだと感じましたが、ご自身ではどんなキャラクターと捉えられていますか?
望海:藤澤は厳しくもありますが看護師という仕事をずっと自分の仕事として真摯に向きあってきた人なんだと思うんです。(芽生の担当医である)田川先生(デビット伊東)に嫌な顔を見せることもあったり(笑)、それも自分の仕事に誇りを持って生きてきた人ですね。
新庄さんや芽生ちゃんに関わることで事件に巻き込まれたり、病院の院長が亡くなったりと、それまでの日常だった職場で起こっていくことに対しても、どうしなきゃいけないのかをちゃんと考えている。そういう意味では師長になるだけのことはある、しっかりした人なんだろうなと思います。でも、どこかに情があって、子どもを思う親の気持ちも理解できる人だと感じるので、ただの仕事人間ではない人なんだろうなと感じています。
――ドラマの撮影現場の雰囲気はいかがですか?
望海:斎藤さんと柚乃ちゃんが、カメラが入ってないところでも、ずっと新庄さんと凛ちゃんそのままの関係性なんです。お二人がずっと楽しそうにされているので、現場も明るいですね。
私は病院のシーンがほとんどですが、小児科なので子役の皆さんが多くてほがらかとしています。でも皆さんちゃんとお仕事をしに来ているので、休憩中はやんちゃに遊んでいても本番になるとしっかりお芝居をされていて本当にすごいなって思いました。これまで舞台でも子役の方とご一緒した経験がなかったので、大人にはない世界観を見ることができて新鮮な気持ちになりますね。