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広瀬すず、戦後が舞台の作品へ立て続けに出演 「自分にそのバトンが来たんだ」と衝撃

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■女性の生き抜いた強さと共鳴している姿を見てほしい

―― 石川慶監督は、1950年代と1980年代の悦子をそれぞれ演じた広瀬さんと吉田羊さんが、どこか似ているとおっしゃっていましたが、このキャスティングの意図を聞いた時どう思われましたか?

広瀬:意外な気がしました(笑)。顔の形とか雰囲気は違うと思うんですよね。でも、吉田羊さんが、私の仕草や根本的な性格みたいなものを捉えてくださって、悦子さんの芝居に活かしてくださった。監督と吉田羊さんで、長崎の悦子さんとイギリスの悦子さんが別人であっていいんだけど、だんだん繋がっていくように役を作ってくださったので、私も同じ記憶を共有しているような感覚になりました。

映画『遠い山なみの光』1980年代の悦子を演じる吉田羊 (C)『遠い山なみの光』製作委員会
一人で完結できる役ではなかったということが、この作品の本質だと思います。吉田羊さんと二人での演じ分けもそうですし、二階堂さん演じる佐知子さんも含めて4人で1人の女性みたいな、いろいろな色を足して割ったような感覚になるといいなと思っていました。今までにはない、不思議な体験でした。

―― 妊娠中の悦子が背負う戦争がもたらした苦しみと、女性だからこその強さについて、この役を通じてどう実感されましたか?

広瀬:戦後を描く作品は圧倒的に男性の物語が多いですよね。男性視点で描かれる女性との別離や、戦争の傷跡を抱え、精神がさまようような、生々しい悲しいお話が多い。でも、女性の希望にあふれた姿を描いた作品は意外と少ないと思うんです。

映画『遠い山なみの光』場面写真 (C)『遠い山なみの光』製作委員会
石川監督も単なる戦争映画として作りたいわけではなく、女性たちが生きて、共鳴している姿を目撃者として観てほしいとおっしゃっていました。

だからこそ、暗くなりすぎず明るく演じようと思いました。時代モノ(の撮影)に入るときの身構えた気持ちや硬さが今回はなく、センシティブな思いよりも「この時代を生きていけばいいんだ」という感覚で臨みました。女性の生き抜いた強さと共鳴している姿を見てほしいです。

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■戦後が舞台の作品へ立て続けに出演 「自分にそのバトンが来たんだ」と衝撃

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