クランクイン!

  • クラインイン!トレンド

内山昂輝&津田健次郎、『ひゃくえむ。』は“哲学するスポ根”「異色で独特な作品」

アニメ

映画『ひゃくえむ。』インタビューより(左から)内山昂輝、津田健次郎
映画『ひゃくえむ。』インタビューより(左から)内山昂輝、津田健次郎 クランクイン! 写真:吉野庫之介

関連 :

内山昂輝

津田健次郎

 『チ。-地球の運動について-』で知られる魚豊の漫画連載デビュー作『ひゃくえむ。』が劇場アニメ化。陸上競技の世界で、「100m」というたった10秒の一瞬の輝きに魅せられた者たちの狂気と情熱を描く本作では、生まれつき足の速い“才能型”のトガシと、トガシとの出会いから100m走にのめり込んでいく“努力型”の小宮という対照的な2人の主人公を置いている。その2人を演じる松坂桃李、染谷将太を取り巻くキャラクターたちに命を吹き込むのは、12名の豪華声優陣。クランクイン!ではその中から、トガシと小宮の陸上人生に影響を与える、陸上界を牽引する絶対王者の財津役・内山昂輝、財津に王者の座を阻まれ続ける海棠役・津田健次郎にインタビュー。作品の印象のほか、松坂&染谷とアフレコで掛け合っての感想を聞いた。

【写真】内山昂輝&津田健次郎、インタビュー撮りおろしカットが満載!

■津田健次郎、松坂桃李の“生っぽい”掛け合い 内山昂輝は染谷将太と“業界情報交換”

――最初に物語に触れた際の印象を聞かせてください。

内山:これまでにも何度かスポーツを扱った作品に出演してきましたが、こういった「人生とは何か」という哲学的な問いが前面に出るものは、なかなかありませんでした。そういった意味でも“異色”と言っていいだろうし、また主人公2人の幼少期から物語がスタートし、高校生、そして社会人へとなっていくのですが、必ずしも順風満帆ではないという(笑)。そこもまた個性的な作品だと思いました。

津田:本当に独特な作品だと思います。しっかりスポ根しているし、ちゃんとエンタメの要素も押さえてくれているのだけど、各キャラクターの置かれている状況や発言が奥深い。情緒的……というのでしょうか。スッと自分の中に入って来ないのだけど、意図をよく考えてみると、すごく深いことを言っているんですよね。非常に独自性のある作品だという印象を持ちました。

劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』本ポスタービジュアル(C)魚豊・講談社/「ひゃくえむ。」製作委員会
――演じる財津、海棠というキャラクターの印象も伺えますか。

内山:財津は、ずっと陸上界のトップを走っているキャラクター。彼ならではの世界、独特な考え方があって、誰も彼の気持ちはわからない。この『ひゃくえむ。』という物語の雰囲気を作る、独特な立ち位置のキャラクターだったと感じます。まだ若いのに、重厚感があるというか。

津田:確かに。その財津とは別の意味で、海棠は見た目から重厚感があった(笑)。

内山:そうですよね(笑)! 2人ともまだ全然若いんですけどね。

津田:海棠は、財津とは違うベクトルの哲学者。ずっと財津の背中を追い続け、1度も抜かせなかった故に到達している領域があって、その考え方が面白いなと思いました。

――内山さんの事前のコメントに「岩井澤健治監督から丁寧に演出していただいた」とありました。具体的にどんなディレクションが入ったのでしょうか?

内山:脚本を読んだ際、「雰囲気のあるキャラクターにしたい」と思いました。セリフがトリッキーで風変わりな人物に捉えられるのですが、その方向性を「人と違う変な人」ではないようにしたかったんです。特殊な立ち位置を維持し続けてきた“王者の風格”をセリフで表現できればいいと思い、アフレコ現場では岩井澤監督からセリフのニュアンス、スピード感を微調整いただいた感じです。

劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』場面写真(C)魚豊・講談社/「ひゃくえむ。」製作委員会
津田:僕も、細かい調整が入ったくらいで、最初に作り上げていったものでスムーズにアフレコすることができました。しかし、先ほど言ったように、見た目に引っ張られないキャラクター作りは意識しなければいけないなと。

内山:言っていることがだいぶ悟っていましたが(笑)。

津田:そのセリフも、重くなり過ぎないように。その年齢感のバランスを、監督に調整いただきました。

劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』場面写真(C)魚豊・講談社/「ひゃくえむ。」製作委員会
――津田さんは松坂さんと、内山さんは染谷さんとアフレコでご一緒できたと伺いました。お2人の声のお芝居の印象、また掛け合ってみていかがでしたか?

内山:僕は声優で染谷さんは俳優だから、みたいな壁はまったくなく。沼野役の榎木淳弥くんと3人で一緒にアフレコしたのですが、良い雰囲気で『ひゃくえむ。』の世界観を表現できたような気がします。

――良い雰囲気を作るきっかけとなった会話などはあったのでしょうか?

内山:空き時間に、お互いの業界状況や業界事情などの情報交換みたいなことをしていましたね(笑)。

――アフレコのレクチャーなども?

内山:いやいや。染谷さんはもう何度もアニメ声優の経験がありますから。レクチャーなどではなく、ただの雑談ばっかりしていました(笑)。

――津田さんはいかがでしょうか?

津田:松坂さんとは本当にフラットな、すごく生っぽいお芝居を掛け合うことができました。松坂さんはとても抑制されたお芝居をされていて、掛け合って楽しかったですね。とはいえ、海棠は話し出すと止まらないので、掛け合いらしい掛け合いはできなかったのですが(笑)。他のシーンのお芝居も聞いていたのですが、とても心地よいものでした。

次ページ

■内山昂輝&津田健次郎の“すべてを解決する行動”は?

1ページ(全2ページ中)

この記事の写真を見る

関連情報

関連記事

あわせて読みたい


最新ニュース

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る