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阿部サダヲ&松たか子「ドラマのイメージは1回忘れて」 舞台上ならではの互いの魅力とは

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■ダメな親だけど“親バカ”。「天才」たちとの化学反応

――演じる役柄については、今どのようにとらえていらっしゃいますか?

阿部:僕が演じるミュージカル俳優は、離婚したいって言っているんですけど、結局は嫌いじゃないんでしょうね。ずっと裁判してるんですけど、不思議な感じで。最後はちょっと優しくなって終わるっぽいです。

松:私が演じる演歌歌手も、そうなった理由が子ども時代のエピソードなどで描かれるのですが、結局は相手のことが嫌いではないんだろうなと。でも、そう思ってもらうためには、本気で罵り合うバトルをしないと、そこに行けないのかなと思っています。

阿部: 結局、2人とも“親バカ”なんですよね。子どもから見たら「ダメな親たちだな」って思うかもしれないけど。

松:ダメな親を頑張ります。

阿部:宮藤さんの中に、芸能人夫婦の子どもはダメになっちゃう、みたいなイメージがあるんですかね? 二世とかよく出てくるんですよ。その生きざまがすごく気になるんでしょうね。

――物語のキーワードの一つに「天才」がありますが、お2人が思う「天才」とは? また、これまで出会った中で「この人は天才だ」と感じた方はいらっしゃいますか?

阿部:難しいですね。言われたら言われたで嫌だろうなって。宮藤さんも天才だって言われることが多いけど、本人はあんまり好きじゃないのかもしれないとこの本を読んで思いました。野球部の頃に見ていたイチロー選手とかもそうですけど、天才と言われる人もすごい努力をしているじゃないですか。何なんですかね……。(松さんを見て)天才でしょ?

松:天才じゃないです(笑)。でも、言われると嫌ですよね。昔、「天才は凡人にはない努力ができる人である」という言葉を聞いて、なるほどと思った記憶があります。そっちの意味に望みをかけたいというか。私、自分以外の人は大抵「天才だな」って思うんです。でも今改めて考えると、「天才」というより「あ、完璧だ」って思ったことはあるかもしれないです。人に対して。「今のこの人完璧」って。

――今回、未知の作品に飛び込むチャレンジについては、どう感じていますか?

松:こういうチャンスをいただけるのは、すごくうれしくて幸せです。まだ宮藤さんの頭の中にしかなくて、誰も見たことがないものだから、限りなく自由でいいはずなんですよね。面白くなるように頑張るというシンプルな目標に向かっていける仕事に出会えるのは、本当に幸せ者だなと思います。

――阿部さんから見て、松さんのコメディエンヌとしての魅力も、今回の楽しみの1つではないでしょうか。

阿部:松尾さんの作品に出ている時の松さんもすごく面白いですけど、宮藤さんのセリフを言うのもまた新鮮だと思います。演歌歌手という役なので、そんなに動きが派手じゃない中でどういう風にやってくるのかなっていう。ポイント、ポイントですごく面白いセリフもあるので、期待していてください。宮藤さんや僕はもちろん、みんな松さんが出てくれるのはうれしいと思っています。

(左から)松たか子、阿部サダヲ
――最後に、楽しみにされている皆様へメッセージをお願いします。

阿部:僕は『大パルコ人』シリーズには久しぶりの参加で、宮藤さんの舞台演出も久しぶりなので、とても楽しみにしています。共演したことのない方もたくさんいて、どういう舞台になるのか本当に想像がついてないんですけど、絶対面白くなる気がするので、ぜひ観に来ていただきたいと思います。

松:私もこれから始まる稽古を、一生懸命、楽しく頑張りたいと思います。新しくなったPARCO劇場も、大阪のSkyシアターも初めてですし、とても新鮮な気持ちです。その気持ちのまま、千秋楽まで元気に迎えられるように頑張ります。

阿部:あと、『しあわせな結婚』というドラマは1回忘れていただいた方がいいです。あのドラマのイメージで見に来ると「全然違うじゃん!」ってびっくりすると思うので(笑)。

松:そんな風に裏切るのは最高に気持ちいいですね(笑)。

(取材・文:磯部正和 写真:高野広美)

 大パルコ人(5)オカタイロックオペラ『雨の傍聴席、おんなは裸足…』は、東京・PARCO劇場にて11月6日~11月30日、大阪・SkyシアターMBSにて12月4日~12月14日、宮城・仙台サンプラザホールにて12月20日・21日上演。

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