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芦田愛菜、『果てしなきスカーレット』復讐に囚われるヒロインに体当たり「魂を吹き込むような強い気持ちで演じた」

アニメ

◆『果てしなきスカーレット』は愛と努力の結晶



 細田監督とも、たくさんのコミュニケーションを重ねた。芦田は「アフレコブースって防音の部屋で、何となく寂しい気持ちになったりするんですが、細田監督はいつもブースの中に足を運んでくださって。対面でお話しながら進めていけたので、すごく安心しました」とにっこり。

 本作で細田監督は、先に音声を収録し、それに合わせて後から映像を制作・撮影する“プレスコ”を初めて採用。そののちにアフレコも行う、ハイブリッド形式で収録が行われた。プレスコによって「自由にお芝居させていただけた部分もあって、のびのびとスカーレットを演じさせていただきました」と語る芦田だが、一方でアニメーターたちも「この芝居ならば、もっとこうしたい」と役者陣の芝居に刺激を受けながら、映像制作に取り組んだという。

 芦田は「二人三脚でやらせていただいた感覚がある」と力を込めながら、「本作の映像や音楽が、どのように作られているのかという様子を見させていただく機会があって。ワンカット、ワンカットにものすごくたくさんの方のこだわりや思い入れが詰まっているんだと、改めて実感しました。皆さんの努力の結晶としてすばらしい映像や音楽ができあがっているんだと思うと、また特別な感動がありました。皆さんの愛が詰まって、出来上がった作品。私も愛や魂を吹き込んだつもりですので、その一部になれていたらうれしいです」と製作陣に最敬礼。


 細田監督は本作で新たなアニメーション表現を追求したと明言しているが、芦田がとりわけ驚いたシーンは? あらゆる場面で映像美に感動を覚えたと語りつつ、「死者の国における、海の表現もとても印象的です。穏やかではなく、荒々しい海は、スカーレットの心のざわめきや、世界の厳しさを伝えているようでした。また血の表現も、血が流れるということは、言い換えれば人が生きているということ。誰もが血の通った人間で、心には血の通った情熱がある。本作の血には、そういったメタファーも感じられます」と体感してほしい映像ばかりだとオススメする。

 スカーレットとして生きた日々を通して、「復讐という、ネガティブな感情から始まる物語。負の感情は誰しもが少しは持ってしまうもので、ある意味では自分の原動力になったりする感情だとも思います。すごく強くて、暗く輝くような感情」だと改めて再確認したという芦田。「そこから愛を知ったスカーレットが、未来をどのようなものとして捉えられるようになるのか。皆さんの心にも、何か残るものがあったらとてもうれしいです」と願いを込めていた。(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)

 映画『果てしなきスカーレット』は公開中。

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