増田惠子、名曲ぞろいのソロデビュー45周年記念ライブ開催 中島みゆき「慕情」カバーは「夫へのラブレターのつもりで歌いたい」

――ソロで活動を始めた当初は、戸惑いみたいなものはありませんでしたか?
増田:解散して、「すずめ」を出す前に最初はドラマのお仕事から始めたのですが、ドラマって自分が出ていないシーンの撮影では楽屋に戻ったりするじゃないですか。楽屋の過ごし方が全然わからなくて戸惑いました。今まで楽屋に長時間いたことがないですし、ひとりぼっちって本当に寂しくて。
――雨の後楽園球場での解散コンサートから、そんなにゆっくりされずソロ活動を始められたんですね。
増田:確かドラマのお仕事が7月ぐらいかな。でもね、すごく忙しい時間からは解放されたでしょ。で、お家にいても1人じゃないですか。「少しゆっくり休め」って社長に言われたんですけど、十分寝てるし、十分食べてるし、何もすることがないんです。それで事務所に行ってお茶を入れたりお花を生けたり、社長のテーブルを拭いたりしていました。
――ライブのタイトルに「I Love Singing」とあるように、歌への思いというのは、この50年間ケイさんの中にずっとあり続けるものでしたか?
増田:やっぱりちっちゃい時から歌手になりたかったから、歌が大好きなんです。
ある映画を撮っている時にカメラマンさんに「ケイちゃん、芝居なんてきつい仕事しなくても、1曲歌えばたくさんお金をもらえるでしょ?」って言われたことがあって。「あ、そういう目で見られているんだ」と思って、それでちょっと2~3年歌から離れたことがありました。それからしばらく演技のお仕事ばかりしていたんですけど、そうしたらちょっと自分が乾いてきたのを感じたんです。また歌いたい!って思って、そこで、もう私は絶対歌から逃れられない、ずっと歌っていたいという気持ちを再認識しました。

――これからどんな活動をされていきたいと考えられていますか?
増田:年齢を重ねるごとに、日本語の素晴らしさに気づくようになりました。数年前に「愛唱歌」という曲を阿木燿子さん、宇崎竜童さんに作っていただいたのですが、阿木さんが「ケイちゃんの自叙伝を読んでいたら、あなたの『マイウェイ』になるような曲を書きたくなった」とおっしゃってくださった曲で、歌詞がシンプルなのに胸にとっても迫ってくるんです。
ライブで歌うと、皆さんご自分に置き換えて聴いてくださるんでしょうね、泣かれる方がすごく多くて。その曲がきっかけで日本語の美しさを自分でも感じて、人の心に響くような曲を歌い続けたいなって思うようになりました。
いつまで歌えるかわからないけれど、ボイストレーニングを欠かすことなく、喉や体をちゃんとケアして、ずっと歌っていきたいですね。主人が、「ケイの声っていうのは唯一無二なんだよ。二人といない声ですごく特徴があるから、それは自信を持った方がいいし、大事にした方がいい。ケイが一番輝いているのはステージの上だからとにかく歌い続けなさい」ってずっと言ってくれていたんです。以前は「70歳までかな?」とも思っていたけど、あっという間にもうすぐ70歳だから(笑)、そういうことは決めないで歌える限り歌いたいと考えています。
――歌手活動50周年もまだ通過点ですね。
増田:歌っていうのは、人生にはいろんなことがある中で、自分を支えてくれたり、叱咤激励してくれたり、ある時には一緒に泣いてくれたりするような、本当に素晴らしい宝物だと感じています。皆さんに幸せな気持ちになったり、頑張ろうって思ってもらえたりする、そんな一夜にしたいと思っているのでぜひライブに足を運んでいただけたらうれしいです。
(取材・文:渡那拳 写真:高野広美)
増田惠子ソロコンサート「増田惠子・ソロデビュー45th anniversary concert I Love Singing スペシャル! ~ソロシングル、カバー、そしてピンク・レディー」は、I’M A SHOWにて2月6日開催。
【「増田惠子・ソロデビュー45th anniversary concert I Love Singing スペシャル! ~ソロシングル、カバー、そしてピンク・レディー」セットリスト】
<1部>
1「すずめ」1stシングル/作詞・作曲:中島みゆき
2「時代」カバー/作詞・作曲:中島みゆき
3「ためらい」2ndシングル/作詞・作曲:松任谷由実
4「春よ、来い」カバー/作詞・作曲:松任谷由実
5「らせん階段」3rdシングル/作詞・作曲:竹内まりや
6「人生の扉」カバー/作詞・作曲:竹内まりや
7「女優」4thシングル/作詞・作曲:桑田佳祐
8「涙のキッス」カバー/作詞・作曲:桑田佳祐
9「最後の恋」10thシングル/作詞:阿久悠・作曲:加藤登紀子
10「百万本のバラ」カバー/訳詞:加藤登紀子
<2部>
1「Stop! In the Name of Love」シュープリームス
2「It’s Too late」キャロルキング
3「AVEC LE FEU」フランスデビューアルバム収録曲
4「UFO」作詞:阿久悠 作曲:都倉俊一
5「渚のシンドバッド」作詞:阿久悠 作曲:都倉俊一
6「サウスポー」作詞:阿久悠 作曲:都倉俊一
7「慕情」/作詞・作曲:中島みゆき

