“初代・体操のお姉さん”秋元杏月が振り返る7年 「いつか自分の子どもと…」卒業後の夢も語る
多くのファンに惜しまれながら迎える旅立ちの時。決断を下すに至った背景には、長期間にわたる自問自答を乗り越え行き着いた、心からの満足感があった。
「番組に対する『楽しい』という感情が最高潮に達していて、もし続けられるなら、ずっとこの場所で子どもたちと遊んでいたいと思うくらいでした。でも、いつか必ず終わりが来るものなので、みんなのことが大好きという気持ちで満たされたまま卒業できたらいいなと思ったのです。自分が卒業したらどうなるかなと考えた時に後悔が全くなく、本当に楽しかったと心から思えたので、今が良いタイミングなのだと感じました」。

自身のプライベートや今後のライフステージを考慮しつつも、最後は「ただただやり切った」という想いが一番の後押しになった。子どもたちの手本となる立場でありながら、重圧に押しつぶされることなく自然体でカメラの前に立ち続けることができたのは、周囲の温かいサポートがあったからだ。
「怪我をしてしまったり、声が出なくなってしまったこともあり、体調管理についてはものすごく気をつけていました。でも、子どもたちと接する上でのプレッシャーは全くなく、自然体で、ただただ楽しんでいました」。
■これからも、子どもたちと笑顔を共有できる場所へ

次なるステージへと足を踏み出す秋元の瞳は希望に満ち溢れている。培ってきた経験を糧に、これからも純粋な心を持つ小さな存在たちと寄り添っていく未来を描き始めているのだ。在任中に行われた幼稚園でのロケも、その想いを強くする大きなきっかけとなった。
「今後も子どもたちに会いたいという気持ちがあり、より近い距離で一緒に何かを経験したり、学んだりすることをぜひやってみたいです。子どもたちがポジティブな気持ちを持てるようなものを届けられたらいいなと。これまで経験したことのないことに挑戦し、そこから自分自身も好きなことを見つけて吸収していけたらいいなと思っています」。
新たに歴史を紡いでいく後輩のアンお姉さん(初代おどりのお姉さんに就任したアンジェ)へ送る言葉にも、秋元らしい優しさと大らかな包容力が滲み出ていた。「ありのままの彼女で楽しんでほしい」というエールは、自身が大切にしてきた信念そのものでもある。

「新しく就任されるアンお姉さんは本当に素敵なお姉さんで、私自身もアンお姉さんに出会えてよかったなと心から思います。ご本人にも何度も伝えているのですが、本当にそのままの姿で満喫してほしいですね」。
初代体操のお姉さんとして駆け抜けた7年間。コロナ禍の苦難を乗り越え、子どもたちの笑顔に支えられながら歩んだ軌跡は、秋元に「やり切った」という確かな手応えをもたらした。飾らない言葉で語られた仲間への感謝と未来への希望。ありのままの自分を愛し、次なるステージへ歩み出す秋元の挑戦はこれからも続く。(取材・文:磯部正和 写真:山田健史)
『NHKおかあさんといっしょ 最新ソングブック だいすきがいっぱい』は発売中。秋元杏月の卒業記念映像集『「おかあさんといっしょ」メモリアルベスト とびだそう どこまでも』は6月24日にブルーレイ・DVD発売。価格は共に3850円(税込)。

