三浦透子、30歳を前に「年齢と自分の感覚が馴染んできてる」 リスペクトを持って演じた島倉千代子役の反響に安堵
Netflixシリーズ『地獄に堕ちるわよ』で島倉千代子役を圧倒的な演技力と存在感、さらには心揺さぶる歌声で演じ切り、観る者の心を鷲づかみにした三浦透子。映画『ドライブ・マイ・カー』、ドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』『銀河の一票』とその出演作にはハズレなし!と信頼の厚い彼女が舞台『プライマ・フェイシィ -私の声を聞いて-』で初めての一人芝居に挑む。稽古開始前の三浦に「今こそやるべき、観るべき作品」だという本作への意気込み、さらに10月に30歳を迎える今の“三浦透子”について話を聞いた。
【写真】唯一無二の佇まい! 表情と視線に目を奪われるインタビュー撮りおろしショット
◆初めての一人芝居は「今上演する意味のある作品」
英国の法廷、司法制度を背景に、性暴力を受けた女性たちが法廷でどのような扱いを受けるかを描いた本作。タイトルはラテン語に由来し、「一応の事実」「反証がない限りの有力な証拠」という意味合いの法律用語だ。各国の実力派俳優たちが体当たりで取り組んできた一人芝居を、三浦とは『ロスメルスホルム』『星の降る時』に続いて3度目のタッグとなる栗山民也の演出で届ける。
三浦が演じるのは、勝利だけを追い求めてきた気鋭の法廷弁護士テッサ・エンスラー。意気揚々と上昇気流に乗る彼女が、ある事件により一夜にして被害者の立場に立たされる。極限の感情が揺れ動く中、彼女が向き合い、追い求め、闘おうとしているものは何なのか…。
――世界中で絶賛されている話題作の日本初演となる本作。オファーを聞かれた時のお気持ちはいかがでしたか?
三浦:とても光栄でした。この作品に自分を、と思っていただけたことが純粋にうれしかったです。一人芝居は、やってみたいなんてことを思えないくらい自分にとっては遠いものだったので驚きもありました。
台本を読んで、今の時代だからこそやらなければいけない作品だと感じましたし、今上演する意味のある作品だとも思いました。
――演じられるテッサの印象はいかがですか?
三浦:自分に正直な人だなって。それは欲望とかも含めて。自分の未来をちゃんと自分で選んで自分でつかみ取るエネルギーを持った人ですね。
でも一方で、とても強い立派な女性としてだけでは描かれていなくて。ちゃんと悩んだり間違えたり弱さの面も描かれているがゆえに、より魅力的に感じられる、そんなキャラクターだなと思います。

――ずっと正しいと思っていたことが、あるきっかけで全く正反対になったりする。テッサは名誉男性的な感じで生きてきたのが、立場が変わるとこんな心境になるというのが印象的に描かれていました。
三浦:自分が信じてきたものが崩れるみたいな瞬間って、誰にでも起こりうると思うんですけど、その時にどう振る舞えるかというところにすごく人が表れますよね。
テッサが加害者側を弁護していたというところが、問題のより深いところを描くための、とても大きいポイントになっていると思います。
――弁護士としてさまざまな裁判を経験し、証拠を残しておかなきゃダメだっていうのが分かっていても、いざ当事者になると分からなくなってしまうところもリアルでした。
三浦:例えばニュースなどでも、客観的な場所から事件や出来事を見た時に、「じゃあ、なんでその時こういう風に振る舞わなかったの?」などと、人って結構簡単に言ってしまいますよね。
この作品では、一番冷静に物事が判断できそうな弁護士という立場の女性を通して描くことで、簡単にジャッジをしてしまう外側の人間の問題にも焦点が当たるような構造になっている。そこがすごく面白いなと思いました。
――三浦さんは、役作りをされる時は、そのキャラクターに共感する部分を探されるタイプですか? それとも、自分とは違う客観的なところから作り上げていくタイプですか?
三浦:理解したいなというスタンスが大きいかもしれないです。
私もその感覚分かる!みたいなところに当てはめてしまうと、「自分があの時ああ思ったっていうことは、この役もこう思うだろう」とその方向に狭めてしまう時があって。なので、自分と同じか、違うかというところはあまり意識せず、この人のことは私が一番説明できる、一番理解してる、みたいな状態に持っていけたらいいなと思って役と向き合うようにしています。
<『プライマ・フェイシィ -私の声を聞いて-』メインビジュアル/span>

