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三浦透子、30歳を前に「年齢と自分の感覚が馴染んできてる」 リスペクトを持って演じた島倉千代子役の反響に安堵

舞台

◆まもなく迎える30歳「年齢と自分の感覚がどんどん馴染んできている」



――三浦さんは今年10月に30歳を迎えられます。

三浦:年を重ねるのが楽しみなんです。今、自分の年齢と自分自身の感覚、やってほしいと言ってもらえる役とがどんどん馴染んできてる感覚があって、楽になっていってる気がします。これまでは、「私、いくつに見られているんだろう?」と感じることも多かったので。

――20代でのターニングポイントを挙げるとすると?

三浦:作品でいうとやっぱり『ドライブ・マイ・カー』が大きかったです。濱口(竜介監督)さんは、栗山さんと同様にものすごく人として学べる場を提供してくださる方。お芝居というより、人としてのところですごく見られていて、成長できるような言葉や考え方に触れさせてもらえる。自分を知ってもらうきっかけの作品が『ドライブ・マイ・カー』であったというのは、とても恵まれているなと強く感じます。

――今後、30代の俳優・三浦透子像、人間・三浦透子像はどんな姿を目指したいですか?

三浦:仕事としては、こっちの方向に向かいたいからこういうことをやっていこうみたいなことはあまり考えてきてなくて。自分らしく自然に流れに身を任せながら進んでいった結果、やりがいのある仕事に出会い続けられているので、この調子で(笑)。

自分にとってどんなものが出会えてよかったと思う作品になるのかって、自分では分からないところもある気がするんですよね。想像の外側にあるものだから出会えてよかったと思ったりもするでしょうし。たぶん地図が描けないんです。描けないものだから面白かったりするわけなので、あまり考えてもしょうがないんだろうなって思っているところもある。意識とは違う何かに誘われるようなところに向かって流れに身を任せつつ、ひとつひとつちゃんと丁寧に真摯にやっていれば、何かいい未来があるんじゃないかなって思っています。

一人の人間としては、やっぱり楽しい時間を増やしたい。楽しいって思える心の余裕とか、柔らかさみたいなものを、ちゃんと持って仕事ができるような人でありたいと思います。

でも、それは、年々ちょっとずつ、そういう理想の自分みたいなものに近づけているような気もしていて。10代とかの方がもうちょっと闘っていたし、許せないものや許せない自分もすごく多かった。そういったものや人、自分に対しても寛容に、笑ってあげられるようになってきたかなと思っているので、これからも柔らかくいたいですね。


――それでは最後に今回の『プライマ・フェイシィ』を楽しみにされている皆さんにメッセージをお願いします。

三浦:舞台って記録に残るものじゃないので、その時に出会った奇跡みたいなものをちゃんと受け取れる芸術だと思うんですよね。それで言うと、本当に見逃してほしくない作品、今の社会のあり方があって、その流れの中でこの2026年に観ることにすごく意味がある作品だと思います。

スズナリという劇場も舞台と客席がとても近いので、舞台上にいる私の地の声が全部聞こえるでしょうし、ちょっとした瞬きひとつ、息を吸う挙動ひとつ目撃できる、それぐらいの密度の劇場だと思うんですよね。そんな空間でダイレクトに受け取ることに意味のある作品だと思うので、ぜひ劇場に来てほしいです。

(取材・文:近藤ユウヒ 写真:高野広美)

 『プライマ・フェイシィ -私の声を聞いて-』は、東京・ザ・スズナリにて7月1日~26日、群馬・高崎芸術劇場 スタジオシアターにて7月29日~30日、福島・いわき芸術文化交流館アリオス セキショウ中劇場にて8月1日~2日、茨城・水戸芸術館 ACM劇場にて8月5日~6日、大阪・近鉄アート館にて8月9日~11日、兵庫・神戸朝日ホールにて8月14日~15日上演。

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