『サンダー3』鈴代紗弓×川井田夏海×秋山絵理、かわいらしい日常から一転する衝撃「ここから大冒険が始まる」
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――それぞれのキャラクターの特徴、演じる上で大切にしているポイントを教えてください。
鈴代:オーディションの時に抱いていたぴょんたろうの印象と、現場で演じていく中で見えてきたものには少し違いがありました。最初は、主人公として前に出ていくようなかっこよさをイメージしていたんです。でも、特に序盤のぴょんたろうは、まだ大きな力を持っているわけでもなく、うまくいかないことに目が向きがちな、等身大の中学生なんですよね。
だから、少し斜に構えていたり、素直になれないからこそ攻撃的な言い方になってしまったりする。そういうちょっと面倒くさくて、厄介な感情を抱えている部分を大切にしました。
でも、ふたばが連れ去られたことで、「大事な妹を助けたい」という本心が少しずつ表に出てくる。照れ隠しでかっこつけていた子が、自分の気持ちに素直になっていくかもしれない。その変化は演じていてもかわいらしくて、応援したくなる部分でした。
一方で、リアル世界に入って自分にすごい力があると分かった瞬間、目の前の状況を少し忘れて楽しくなってしまうところもあるんです。さっきまでふたばのことで泣いていたのに、急にテンションが上がる。その感情の置きどころは難しかったのですが、まだ大人になりきれていない中学生だからこそ、自分でも感情に追いつけない瞬間があるのかなと。そこは演じていてとても新鮮でした。
テレビアニメ『サンダー3』場面カット(C)池田祐輝・講談社/「サンダー3」製作委員会
川井田:つばめはキャラクター説明にも「スケベ」と書かれているんですけど(笑)、いい意味で緊張感がないというか、オフビートな雰囲気が彼の個性であり、魅力だと思っています。
友達の妹がさらわれて、助けに行かなければいけない。もちろん、そこに賛同する正義感はあるんです。でも、どこかゲーム感覚のような軽やかさもある。真剣に捉えすぎず、深刻になりすぎないところが、つばめらしさなのかなと感じました。
その感覚は、私自身とも少し似ている部分があって。3人の中だったら、私はつばめに一番近いのかもしれないと思いましたし、3人のバランスを見ても「だから私はつばめだったんだ」と納得するところがありました。
ただ、つばめは掴みどころがありそうで、実はあまりないキャラクターでもあるんです。だから役作りをしすぎるというよりは、収録の中で身を任せる感覚を大切にしました。自分でも思っていなかった音が出ることもあったのですが、それもきっとつばめなら受け入れてくれるだろうなと思いながら演じていました。
テレビアニメ『サンダー3』場面カット(C)池田祐輝・講談社/「サンダー3」製作委員会
秋山:ひろしは、見た目からも分かるように、眼鏡をかけた頭のいい真面目な男の子です。私自身にも真面目なところがあるので、無理に役へ寄せようとした感覚はあまりありませんでした。自分の中から自然に出てくる真面目さが、ひろしにはちょうどよかったのかなと思っています。
今、川井田さんのお話を聞いていて、ひろしとつばめは本当に正反対なのかもしれないと感じました。つばめがどこかゲーム感覚で楽しめるタイプだとしたら、ひろしは「ぴょんたろうの妹がさらわれてしまった。どうしよう」と、状況をかなり真剣に受け止めるタイプなんです。
ただ、ひろしは頭がよくて真面目なだけではなく、すごく仲間思いな子でもあります。ぴょんたろうのために一歩引いて支えるというより、「一緒にどうにかしよう」と隣に立ってくれる優しさがある。そういう芯の強さや仲間への思いは大切にしたいと思って演じていました。
3人のバランスも、演じていてすごくいいなと感じています。私たち自身から自然に出る声や表現を汲み取って、それぞれのキャラクターに合わせていただいている感覚がありました。だからこそ、とてもやりやすかったですし、演じていて楽しかったです。
テレビアニメ『サンダー3』場面カット(C)池田祐輝・講談社/「サンダー3」製作委員会
――お互いのお芝居を聞いて、「このキャラクター、こう来るんだ!」と印象に残った場面はありますか?
秋山:私は、鈴代さんのお芝居のパワーがすごく印象に残っています。1話の序盤では、ぴょんたろうは少し世の中に対して斜に構えているような印象があったんです。でも、ふたばを助けに行くとなった時の爆発力やエネルギーが本当にすごくて。「ぴょんたろうって、こんなに熱い子なんだ」と驚きました。内に秘めている情熱の大きさを、鈴代さんの声を聞いて初めて実感した部分がありました。
鈴代:最初は、その熱さを少し出しすぎてしまっていたところもあって、現場で調整していただきました。ぴょんたろうには“内なる熱血”みたいなものがあるんですけど、それをどこまで表に出すかは、すごく大事だったなと思います。
川井田:常に120パーセントで、周りが止めても行っちゃうような感じだよね。
鈴代:そうなんです。ぴょんたろうは、やっぱり行っちゃうんですよね(笑)。でも、それは作品自体の持つ力も大きかったですし、お二人のお芝居に乗せてもらった部分もすごくありました。
ひろしで言うと、みんながバタバタしそうな場面でも、いち早く状況を理解して「これって……」と動いてくれる率先力があるんです。そういうひろしがいるから、ぴょんたろうも乗っかっていける。つばめは少し気楽にいてくれるからこそ、3人の中に遊び心が残る。改めて、本当にバランスのいい3人だなと思いました。
それから、つばめは感情表現がすごく豊かで、笑ったり泣いたりする時の音が本当に印象的なんです。いい意味で「すごい声がしたな」と思う瞬間が多くて(笑)。でも、それがすごくかわいくて、幸せそうに笑っていると「ずっとこのままでいてほしい」と思うんです。泣き方も、終わったかと思ったらまた「えーん」と続いたりして、予想外の表現がたくさんありました。
テレビアニメ『サンダー3』場面カット(C)池田祐輝・講談社/「サンダー3」製作委員会
