吉田鋼太郎、 ドキっとした小栗旬の“キレイさ”語る 若い世代との共演に刺激

名バイプレイヤーとして作品に強いアクセントを与えてくれる俳優・吉田鋼太郎。そんな彼が、NHKの放送90年ドラマ『鬼と呼ばれた男』では、主演として「電力の鬼」と呼ばれた骨太の経済人・松永安左ェ門を熱演した。「昨今のドラマでは抜きん出ている」と出来に太鼓判を押す吉田に、本作の見どころや役へのアプローチ方法を聞いた。
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74歳にして電気事業の分割民営化を強い信念で成し遂げた「電力の鬼」を演じた吉田。老齢にして快活な松永を演じるにあたっては「僕ら俳優ってその日暮らし的な部分もあるので、こういう実業家や政治家という仕事は一番縁遠い存在だから難しいんですよね」と苦笑い。とは言いつつ、現在放送中のドラマ『リスクの神様』での大企業の社長役をはじめ、時には「石炭王」、時には「暴力団員」など変幻自在に役を演じている。
役へのアプローチ方法を「格好良く言ってしまえば“勘”なんですかね」と明かした吉田。「実在する人物なら、本とか自伝とか読んで、その人の外郭を推測はしますが、最終的には直感みたいなものを大切にしています。この作品で演じた松永も、国と喧嘩する気骨や迫力と、茶目っ気みたいな部分は外さないようにと思っていました」。
現在、映画やテレビドラマに引っ張りだこの吉田。確かな演技力と存在感は、制作陣からの信頼も厚い。本作の演出を担当する柴田岳志氏も「最高のキャスティング」と絶賛する。そんな吉田が役者として憧れた人物が橋爪功だ。「最初に見た芝居に出ていらした橋爪さんの演技にはびっくりしました。それからしばらく橋爪さんの出演されている舞台には通い続けました」と当時を振り返る。さらに「僕とはタイプが違いますし演技のスタイルをまねているわけではありませんが、柴田恭兵さんには役者としての在り方を教えていただきました」と語る。