海外で大人気の古川雄輝、作品によって食事の演技も工夫「お皿を持って食べない」
爽やかなルックスに静かな語り口。スマートな印象が強い古川だが、インタビュー中、何度も「この世界で生き残る」という言葉を発した。同世代の俳優は「ライバル」だと明確に定義づける。「数年経つと状況がガラリと変わるような世界。この作品に出演している俳優たちも、10年後には何人残っているか分からない。先を見据えて真剣に取り組むことが大切だと思うんです」とストイックに俳優という仕事に向き合う。
海外作品への出演も、将来のビジョンとしては必須なのだろう。古川といえば、中国での爆発的な人気をはじめ、海外での活躍が目立つ。「作品によっては『海外で観られるかもしれない』と意識することはあります。例えばイケメンの役を演じるとき、韓国でも放送されると分かっていれば『お皿を持って食べない』とかそういう部分は考えて演じます」。
海外を視野に入れた活動。一方で「まず日本である程度の地位を確立しないと、海外の人が認知してくれないというのはあります。海外で日本の役者を探しているときに、名前が上がりづらいですからね」と語る。意欲的に新しい役柄に挑戦していくことは必然なのだろう。「撮影時に『自分のベスト』と思っていても、映像を見ると『ダメだな』って思う部分が非常に多い。そういう所を一つずつ改善していきたいですね」。貪欲に俳優という仕事に取り組む姿勢、それは「この仕事にたどりついて良かったな」という純粋な気持ちなのかもしれない。(取材・文・写真:磯部正和)
映画『ライチ☆光クラブ』は2016年2月13日より全国公開。