キアヌ・リーヴス、「すべては仕事のために」を信条に 殺し屋から敏腕弁護士へ

映画『ジョン・ウィック』の激しいアクションで“動”の魅力を披露したキアヌ・リーヴスが、最新作『砂上の法廷』では、敏腕弁護士に扮し、きわどい駆け引きを展開する“静”の演技をみせた。そんなキアヌに「非常に演じ甲斐があった」という本作への思いや、共演したレニー・ゼルウィガーの印象などを聞いた。
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『スピード』や『マトリックス』シリーズでアクション俳優として不動の地位を築いたキアヌ。その後、ややヒット作に恵まれない印象があったが、前作『ジョン・ウィック』の躍動感あふれる演技で「キアヌ完全復活!」と報じたメディアは多かった。そんな彼の新作の舞台は心理戦が繰り広げられる法廷。善か悪か判断しがたい敏腕弁護士ラムゼイを演じた。
「僕自身、ラムゼイという役どころに非常に惹かれるものがあったんです。外側で演じる部分と心の中で起きていることが違う複雑なキャラクター。とても演じがいがあった」と語ると共に、「弁護士という仕事のリサーチも楽しい作業だったし、(コートニー・ハント監督の)前作『フローズン・リバー』のファンだったので、監督との仕事も魅力の一つだった」と意欲的に本作に取り組んだことを明かす。
キアヌが語るように、ラムゼイは多面性をもつ弁護士だ。“正義”と“依頼人の利益を優先”というベクトルが違う理念の間で揺れ動く。「どちらにも感情移入できるね」とつぶやくと「弁護士として戦略を繰り出す自分、倫理的だったり道徳に基づいて行動する自分、シーンによってコンパスの針のように揺れ動く。そういう役柄はとても面白い」と深い人物を演じることへの満足感をにじませる。