中山美穂、待ち望んだ役に「躊躇なく」 親友の息子を“調教”する愛憎劇
また劇中、復讐の道具として恋愛を展開する直巳役の竜星涼に対しては「とにかくフレッシュ。そのままの感情でぶつかってくるので、素直に受け入れようと思っていました。私はもう彼のような芝居はできないし、羨ましいというか、今できることをやっているんだなって感動しますね」と温かい眼差しを向けていた。
待ち望んでいた役柄。中山にとって新境地となる重要な位置づけの作品だが「これまでとは違った一面が出せると思っていたのですが、演じているときは『あれ、それほど変わっていないのかな』とがっかりした部分もあったんです。それをどうやって埋めていくべきか悩んでいました」と心情を吐露。しかし「出来上がった作品を見たら、思ったよりちゃんとできていたんだなって思いました」と笑顔を見せる。
原作者の山田のファンだという中山。「20代の頃は結構読んでいて憧れていたので、オファーをいただいた時はうれしかったです」と当時を振り返ると「原作と映像化作品って違うので、ファンの想像を壊してしまうんじゃないかという恐れもありました。でも山田さんとお会いした時に『すごく楽しみ』と言っていただけたので安心しました」と対面したときのエピソードを語った。
「人間の汚いところや、醜いところがふんだんに出ているので、きれいごとじゃない人間らしさなどを感じていただけたらと思います」と見どころを語った中山。彼女が演じる愛憎劇に注目したい。(取材・文:磯部正和)
『連続ドラマW 賢者の愛』はWOWOWプライムにて毎週土曜22時放送中、全4話。9月9日24時より、1~3話を最終話直前に一挙放送。