比嘉愛未、“いい子”でいた20代 30歳迎え「自分の可能性を広げたい」
3姉妹の他にも、母親役の鈴木保奈美、祖母役の多岐川裕美ら豪華女優陣の共演も見どころだが「保奈美さんは役柄のこともあり、現場ではずっとスタッフさんや共演者の方たちとしゃべらず一人でいたんです。そのおかげで、私たちは、どう母親と接していいか分からないという空気をすんなり作れたんです」と女優魂に脱帽していた。
女優として多くのことを得られた映画『カノン』だが、比嘉自身の人生にとっても大きな意味を持つ作品になったという。「沖縄の両親に愛情を持って育てられ、こういう仕事をさせてもらい、今年30歳になりました。そのとき20代とは同じ感覚ではいけないと思ったんです。これまでやりたいことがあっても、周囲の空気を読んで遠慮したり、嫌われたくないという思いから、どこかでいい子でいなくてはという自分がいたんです」と胸のうちを明かす。
しかし「紫も藍も茜もみんな勇気を持って一歩踏み出したのをみて、私ももっと自分の可能性を広げたいって強い思いを抱いたんです。人生一度キリなのだから、悔いのない生き方をしなくちゃいけないって…。最近はマネージャーさんや事務所の方々、友達にも自分の思いを言葉に出して言うように心がけています。もちろん自分がやりたいと言うことにより責任が生まれるので、しっかり有言実行できるように恥ずかしくない生き方をしていかないといけませんけどね」と自分に言い聞かせるように語っていた。(取材・文・写真:磯部正和)
『カノン』は10月1日より公開。