織田裕二、真面目で正義感が強い役は「難しい」 17歳の娘を持つ父親役にも試行錯誤
こうした役作りによって「僕は普段、作品に入っているときは、お酒を飲まなくても大丈夫なのですが、このドラマの撮影中はビールが飲みたくなるんです。新橋に寄りたい」とギリギリまで自身を追い込んでいることを明かすと「でもある意味で、サラリーマンの方々って、こうした理不尽のなかで、日々戦っているんだなって実感もできました。部屋のなかで、刀を持っているわけではないのに、切り合いをしているんですよね」とキャラクターに感情移入しているようだ。
そんな野崎が唯一、心を落ち着かせることができるのが家庭だ。野崎には妻と17歳の高校生の娘がいる。「野崎にとって一番勇気づけてくれるのが妻の存在であって、娘の成長もいろいろな発見になる。『大学生になったら一人暮らししたい』という部分でも、これまでそういうことって考えたことなかったので、『この年頃の娘を持つ父親ってどういう感覚なんだろう』ってスタッフの方に聞いたりしました」と、バンカーと違って高校生の娘を持つ父親という側面では、いろいろな試行錯誤があったという。
「8話に凝縮するのには壮大すぎる」と原作の魅力を語った織田だが、「ドラマには入れられなかったエピソードも、エキスとしては野崎に反映している部分は多いです。とにかく濃い作品になっています」と出来には自信をのぞかせていた。(取材・文・写真:磯部正和)
『連続ドラマW 監査役 野崎修平』(全8話)は、WOWOWプライムにて1月14日より毎週日曜22時放送(第1話無料放送)。