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趣里、『ブラックペアン』“猫ちゃん”から変身 海外名作の新境地に挑む

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趣里、舞台『マクガワン・トリロジー』インタビュー
趣里、舞台『マクガワン・トリロジー』インタビュー クランクイン!

 『ブラックペアン』(TBS系/毎週日曜21時)で、二宮和也演じる渡海征司郎の相棒、クールでデキる看護師の猫田麻里役で、大きな反響を集めている女優の趣里。強い眼差しと存在感、そして高い演技力で魅了する彼女が、松坂桃李が主演する舞台『マクガワン・トリロジー』で新境地を目指す。アイルランド演劇祭で数々の賞を受賞した話題作の日本初演となる本作に体当たりで挑む趣里に、作品への思いを聞いた。

【写真】趣里、舞台『マクガワン・トリロジー』インタビューフォト

 『マクガワン・トリロジー』は、南北アイルランドを舞台にIRA(アイルランド共和軍)の殺人マシーンとして出世を果たすヴィクター・マクガワン(松坂)の暴力性と悲哀を描いた物語。趣里は本作で、ヴィクターの幼なじみである“女”を演じる。

 趣里は、話題作である本作への出演オファーを受け、「演出家の小川絵梨子さんとご一緒するのは初めて。海外戯曲の日本初演ということもあり、自分にとって新しいことがたくさんある作品で、すごく嬉しかったです。小川さんとずっとご一緒したかったんです」と笑顔で語る。趣里が語る小川とは、今、日本演劇界でもっとも期待の集まる演出家の一人と言われる演出家。小川は、栗山民也や宮田慶子が務めてきた新国立劇場の演劇部門芸術監督を、9月から務めることも決まっており、今後の日本演劇界になくてはならない人物として注目されている。そんな小川の作品について趣里は、「人間の心理に訴えかけてくるようなところがあって、人間の怖さをちゃんと感じられる作品が多いんです」と熱く語ってくれた。

 また、主演の松坂とも本作が初共演。「普段は本当に優しくて穏やかな方」と松坂の印象を話すと、「映画では、さまざまな役を演じ分けていらっしゃって、素晴らしい俳優さんだと思います。真面目だし、そこにいるだけで場が明るくなるので、みんなが付いていこうと思える」と絶賛した。

 本作では松坂が歌うシーンもあるそうで、エンターテインメント性のある演出も見どころの一つ。「ヴィクターという男を通して、親子や友達、好きな人……いろいろな要素が見えてくる。誰もが、重ね合わせられる部分があると思います。エンターテインメントとして純粋に楽しんでもらえる作品にもなっていると思うし、心に刻まれる作品にもなると思います」。

 舞台に映像に、幅広く活躍する趣里だが、もともと、バレリーナを目指していたという経歴がある。役者を目指したきっかけを聞くと、「バレエをやっていた時に、お客様が喜んで帰ってくださることや、よかったという感想を聞くことが幸せでした。怪我をしてバレエができなくなった時、見る側として、芸術や舞台、映画は人生に必要なものだなって感じたんです。嫌なことも忘れて、(物語の)世界に飛び込んでいく感覚がすごく好き。だから、それをお仕事にして、お客さんに楽しんでいただけたら幸せだなって思ったんです」と笑顔で明かしてくれた。

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