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西島秀俊、「決して順調じゃない」キャリアで見つけた役へのアプローチ

映画

 「単純に不器用なんですよ」と、こうした取り組みについて西島は理由を述べる。「役者の皆さんは苦労されている人が多いと思いますが、僕も決して順調なキャリアではなかった。瞬時に演じられる人はすごいと思いますが、僕はそういうタイプじゃない。『うまくいかないな』と悩みながら、いろいろな人に話を聞いたり、役を理解しようともがいたりしながらひとつひとつ演じていくしかないんです」と苦笑いを浮かべる。

 やや自虐的に語っていた西島だが、不器用だからこそ演じる仕事が楽しいのだという。その楽しさを感じたのが初めての出演映画(『居酒屋ゆうれい』)の撮影現場だった。「すごく小さな役だったのですが、衣装さんに『あなたの衣装を探しに行こうよ』と声を掛けていただいて、この役はああでもないこうでもないと言いながら一緒に街で探して。さらにメイクさんも髪の色についていろいろなアイデアを出してくださって…みんながみんな、細かなところから作品を良くしようと取り組んでいたんです。こうやって作品って出来上がっていくんだなと実感したら、“ものづくり”がすごく楽しくなりました。そこからどんな小さな役でも、しっかり向き合わなければ『もったいない』と思うようになりました」。

 「役を理解する」という意味では、『人魚の眠る家』で和昌の妻・薫子を演じた篠原涼子の演技も圧倒的。特にクライマックスシーンは、西島が気持ちを作り上げる必要がないほど、向き合っただけで感情が触発され、沸き出てきたという。「集中力を含め、素晴らしい現場でした」と満足そうに撮影を振り返った西島。「いまの年齢でこの作品に出会えたことは、とても大きな意味がありました」としみじみ語っていた。(取材・文:磯部正和、撮影:高野広美)

 映画『人魚の眠る家』は11月16日より全国公開。

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