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沢尻エリカ、10代で刺激受けた“大先輩”薬師丸ひろ子への思い

映画

 女性たちに感化され、傑作を生み出していく太宰。静子もその恋は「新しい芸術を生む」のだと言い切った。人は人との出会いによって刺激を受け、自らを都度、生まれ変わらせていく。沢尻自身も、多くの人との出会いに刺激を受けてきたという。そのなかの1人が、薬師丸だ。


 2005年の映画『パッチギ!』での演技を高く評価され、多くの映画賞・新人賞を受賞した沢尻が同年、ドラマ初主演を果たした『1リットルの涙』(フジテレビ系)。脊髄小脳変性症を発症した実在の少女の闘病記をベースにしたドラマで、沢尻は主人公の亜也を、薬師丸がその母を演じた。

 「薬師丸さんにはすごく感銘を受けました。まだまだお芝居について全然分からないなかで演じさせていただいているときに、薬師丸さんの、女優としての振る舞いや姿勢を間近で見させていただいた。役に対しての自分の考えをしっかり持って臨まれている姿に、ステキだな、こういうカッコイイ女優さんになれたらいいなと感じたことを覚えています」。


 このとき19歳。本映画タイトルにかけ、20代の頃は「“女優失格”でした」と笑う沢尻だが、33歳になった今は「めちゃくちゃ充実している」と口にする。「仕事もプライベートも手を抜きたくないタイプなのですが、今年は大河ドラマもあるので、仕事メインの年だと捉えています。『人間失格 太宰治と3人の女たち』も素晴らしいものに仕上がりました。実花さんの作品に参加できて光栄ですし、三者三様の女性たちに共感できる点も多々あると思います」。ギアを一段上げた沢尻が、充足と決意の笑みを見せた。(取材・文:望月ふみ 写真:高野広美)

 映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』は全国公開中。

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