日向坂46・渡邉美穂は負けず嫌い 苦労も「絶対に乗り越えてやろう」
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グループ内で演技派と呼び声高い日向坂46の二期生・渡邉美穂が、ドラマ『星になりたかった君と』(日本テレビ)にヒロイン役で出演する。ドラマへの単独出演は、本作が初めて。アイドルとしての活動の一方で、芝居に向き合うことへの苦労はあるが、「絶対に乗り越えてやろう」と負けず嫌いな自分がいるという。
【写真】“やってる”ぶりっ子ポーズのリクエストに快く応じてくれた渡邉美穂
■女優にアイドル 気持ちが切り替えられるのはメンバーのおかげ
遊歩新夢の同名小説を原案にドラマ化した『星になりたかった君と』。天文学者を夢見ながら人生に思い悩む休学中の大学生・鷲上秀星(眞栄田郷敦)と、心臓病を患い余命いくばくもない少女・琴坂那沙(渡邉)を中心とした物語を描く。
限られた時間を懸命に生きるヒロイン・那沙を演じた渡邉は、撮影までの役づくりを振り返る。
「那沙を演じるのは、正直、難しいと思ったのが第一印象でした。どう表現していくべきかと考えて、彼女の病気について理解しなければいけないと思い、台本を頂いてからはまず、心臓病についての情報を自主的に調べました。
台本を通して物語を追っていくうちに『この子は自分の未来がそう長くないのを悟っている』と思えたので、彼女の気持ちを知ろうと、撮影へ入るまでの準備期間は『1日1日を大切に生きよう』『生きていられるのは当たり前ではない』と胸に刻みながら生活して。笑顔も見せるけど心の中では『どうして自分がこんなに辛い思いをしなければいけないのか』と考えていたはずの彼女を、上手く表現できたかなと思います」。
『星になりたかった君と』より(C)NTV
過去には、前身のグループ・けやき坂46が初主演したドラマ『Re:Mind』(テレビ東京系/2017年10〜12月)でオーディションを経て二期生として唯一作品へ参加した渡邉。同じく、舞台『あゆみ』(2018年4〜5月)でも好演を見せ、日向坂46となって以降も、メンバー主演の青春ドラマ『DASADA』(日本テレビ/2020年1〜3月)での感情を全力でぶつけるかのような演技が話題を集めていた。
グループ内きっての演技派とも称される彼女だが、さまざまな活動を続ける中で、演技への思い入れを明かす。
「自分と違う誰かになれるのが純粋に楽しいし、普通に生活していれば味わえない世界を体験できるのも好きです。苦労が全くないかといえばゼロではないですけど、それでも『絶対に乗り越えてやろう』と思う負けず嫌いな自分がいるので、作品と向き合えているのだと思います。常に完璧にできているわけではないし、上手くいかないこともあるけど、どれほど悩んでも『もうやりたくない』と思ったことはありません」。
演技の世界に惹(ひ)かれたのは、二階堂ふみが主演した映画『ヒミズ』(2012年)を見たのがきっかけ。
「初めて見た当時の衝撃は忘れられず、何かは分からないけど、10代だった自分の心に刺さるものがありましたし、言葉では表せられない自分の思いや苦しみを表現してくれるかのような作品でした。いつか私も誰かの心を救えるように、誰かへ影響を与えられるようになりたいと思い、現在にもつながっています」。
ただ、アイドルとしての活動で多忙を極める中で芝居に向き合うことには、やはり少なからず苦労もあるという。
「今回の撮影期間中にもアイドルの仕事と並行する場面はありました。ドラマの撮影現場で役に徹しようとする一方で、アイドルとして歌ったり踊ったり、かわいらしく振る舞ったりしていると、心が追いつかなくなりそうな瞬間はありますけど、切り替えができるタイプなので何とかこなせています。
気持ちのスイッチが切り替えられているのは、メンバーの存在があるからです。ドラマの撮影現場では、アイドルとは違う自分がそこにいるんですけど、(日向坂46の現場で)メンバーに囲まれると、自然と戻れるんですよ。ずっと一緒にいる仲間だから緊張せずに素の笑顔が出るし、ほかの現場から合流すると『今日もドラマだったの?』とか『どんなシーンの撮影だったの?』と聞いてくれたり。さりげない一言がうれしいし、声を掛けてくれるだけで『私には支えてくれる人がいる』と思えるから、いつも助けられています」。