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沢口靖子、『科捜研の女』と歩んだ22年 「プレッシャーないと言えば嘘になる」

映画

■作品を重ねるごとにかかる大きなプレッシャー

 1984年のデビュー以来、キャリアの半分以上を占めるマリコという役。一つの役を長く演じることの面白さや難しさとはどんなものなのだろうか。

 「脚本から役の成長を感じられるセリフを発見したときは、すごく面白さを感じます。逆にシリーズを重ねるごとに、ストーリー展開が複雑になり、専門用語も増えてくるので、演じるうえでハードルがどんどん高くなってきているのが難しさですね。日々科学は進化しているので、それに伴って、視聴者の皆さんを飽きさせないために、作品も進化していかなければならない。そこは年々難しくなっているように感じています」。


 「視聴者を飽きさせない」という意味では、シリーズを重ねるたびに、大きなプレッシャーを感じているのではないだろうか。

 「いまの時代、視聴率は非常に身近なので、プレッシャーがないというのは嘘になってしまうと思います。やっぱり前作より今回の方が、よりグレードアップしたいという思いはあります」と率直な胸の内を明かす。マンネリ化することなく、もともとある枝葉を保ちつつ、時代にあったものをしっかりメッセージとして伝えていくという思いは、沢口はもちろん、スタッフ、キャストの共通認識として作品に臨んでいる。

 そのために、主役として作品のためになると思ったことは、できる限り妥協しない。「企画に加わるとか、そういったことはしていませんが、脚本を頂いたとき、よりマリコらしくするアイデアは、お伝えすることがあります。例えば、今回の映画でしたら、相馬(長田成哉)くんと再会するときのシーンで、リモートだったのですが、彼の耳を引っ張るというアイデアを出させていただいたんです」。


 「私はあまり器用ではないんです」と苦笑いを浮かべた沢口。とにかく真っすぐに作品に向き合うことだけを大切に過ごしてきた女優人生。「年々プロ意識が高くなってきていると感じます」と年を重ねていくことへの変化を述べていたが「演じることってすごく奥深く、いつまでも慣れない。だからこそ、毎回チャレンジしていこうという気持ちが湧いてくるんです」と真摯(しんし)に語る。

 『科捜研の女』ではマリコの猪突猛進ぶりに周囲が温かなまなざしを向ける。沢口も「作品に対して純粋な情熱を向けることで、周りのみんなが私を助けてくれるのかもしれません。『科捜研の女』も、ものすごくチームワークがいいんです。そんな仲間の大切さもこの作品の見どころの一つだと思います」としみじみと語っていた。(取材・文:磯部正和 写真:松林満美)

 『科捜研の女 ‐劇場版‐』は、9月3日公開。

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