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嵐を見守り続け20年、堤幸彦が語った5人が“国民的スター”であり続ける理由

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堤幸彦監督
堤幸彦監督 クランクイン! 写真:高野広美

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 嵐の20周年ツアー『ARASHI Anniversary Tour 5×20』を2019年12月23日に“シューティング・ライブ”として東京ドームで撮影した嵐初のライブ映画『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』。本作を手掛けた堤幸彦監督は、嵐と約20年前の初主演映画『ピカ☆ンチ LIFE IS HARD だけどHAPPY』(2002)をはじめ、長年にわたって共にしてきた。そんな堤監督に「20年前から変わらない人間味がある」という嵐が国民的スターである理由や、「積年の思いの丈を遂げた」と語る本作の魅力について聞いた。

【写真】嵐5人を125台のカメラで捉えた“究極のライブ映画”『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』ビジュアル

■ 通常のライブ撮影の倍以上 嵐をカメラ125台でとらえて追求した“究極にかっこいい作品”

(C)2021 J Storm Inc.
 ジャニーズタレントをはじめ、さまざまなライブ作品の演出を担当してきた堤監督だが、「これまでカメラをステージ上や演者と観客の間に入れないなど、ライブの演出を妨げないようさまざまなルールやアングルの制約があったことで、究極にかっこいい作品を撮るのは難しかった」という。それに対して今回の撮影については「2018年の冬頃にお話をいただいた時に『今までのルールはなしで』と提案したんです。その結果、ライブ撮影ではほとんど使わないドローンを縦横無尽に飛ばすなど、撮影するためのライブをしてもらえることになりました。撮影の前にはライブの演出を務めた松本(潤)くんに各曲の意図を聞いたり、図面を見ながら撮影の手法も話し合いました」と振り返る。

 撮影日には、これまで嵐に関わり、彼らを知り尽くした映画とライブのスタッフが集結し、5万2000人の観客が嵐の5人と一緒に見た景色を計125台のカメラで記録した。通常のライブ撮影だとカメラは多くても50台。この日は日本中の映画やドラマの撮影が止まってしまったのではというほどで、「カメラマンがこんなに大勢いて、皆がギラギラとカメラを構えている状態は初めて見ましたし、多分一生に一度のことだと思いますね」としみじみ回顧する。

■ 「地獄のような大変さ」だった編集作業 ライブ中の“化学反応”を余すことなく取り入れた自信作


 堤監督が「あらゆる情報を全部見せたかった」と語るように、125台のカメラを嵐やファンの表情、ステージ、演出、会場の状態などを押さえるために配分していった。「嵐は演出の都合上、常に動き回るので、最低でも10~15台のカメラがそれぞれのメンバーを必ず撮るシフトにしていました。すごくぜい沢な撮影で、僕のライブ収録の理想形ですね」と笑顔を見せる。

 大量の素材を1つにまとめ上げる編集作業は「地獄のような大変さ」だったと振り返るが、コロナのステイホームと重なったこともあり足繁く編集室に通えたという。「3人のディレクターで曲を割り振り、カットをつないでいく作業を何度もやり、作ったものを元の映像と見比べながら、また作り直す。そんなパズルを完成させていくような作業を延々と繰り返した末にできたのが今回の作品。今できる最高の編集状態です」と胸を張り、「ライブ中はスペシャルな化学反応がその都度起きて。メンバーの手が触れて重なりあうなど、グループとして本当に仲がいい状態が20年続いてきた結果のような行動や表情がそこかしこに現れる。それを余すことなく使いたかったし、考えうる限り徹底的に表現したかったので、作品はすごいカットが多く、言いたいことを全部入れています。音の臨場感にもこだわり、映画館では没入感をたっぷり味わえるはず。自信作ですし、積年の思いの丈を遂げられ本当に楽しかったです」と笑みをこぼす。

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