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『最愛』新井順子プロデューサーが語る最終回「私にとっては、ある意味挑戦的」

ドラマ

金曜ドラマ『最愛』第10話場面写真
金曜ドラマ『最愛』第10話場面写真(C)TBS

 吉高由里子が主演を務め、松下洸平、井浦新が共演するドラマ『最愛』(TBS系/毎週金曜22時)。本作は、『アンナチュラル』『MIU404』(共にTBS系)などさまざまなヒット作を生み出してきた新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督のタッグでおくる最新作で、完全オリジナルとなる濃密なサスペンスラブストーリーにSNSやネットニュースでは「今期No.1ドラマ」との呼び声が高い。いよいよ本日12月17日に最終回を迎えるが、新井Pに制作の裏側や最終回への思いを語ってもらった。

【写真】いよいよ迎える最終回 すべての真実が明らかに

◆サスペンスとは思えない温かみのある撮影現場

 殺人事件の重要参考人となった実業家・真田梨央(吉高)と、梨央の初恋の相手で事件の真相を追う刑事・宮崎大輝(松下)、あらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士・加瀬賢一郎(井浦)の3人を中心に描くラブサスペンス。梨央が15年前と現在に起きた2つの殺人事件に翻弄される様をオリジナルで描き、SNS上では考察や感想で盛り上がっているが、新井Pは「業界内視聴率が良すぎて。普通1、2話は感想が届きますが、いまだに放送が終わった瞬間にきますね。役者さんからももらいます」と話す。

 放送を重ねるごとに反響を集め、今では番組公式SNSのフォロワー数もツイッターは15.7万、インスタグラムはフォロワー32.9万人(※15日現在)に及ぶ。新井Pは「こんなに増えると思っていなかったので、うれしいです。配信もすごく観てもらえていて、うれしいですね」と感謝の思いを明かす。

金曜ドラマ『最愛』場面写真 (C)TBS
 『MIU404』や『着飾る恋には理由があって』(TBS)など新井Pが手掛ける作品は毎回、公式SNSが伸びる印象が強いが、その要因を問うと、「何が違うのか、私も分からなくて。『最愛』はギャップがいいんですかね? サスペンスは『今週こういうことがあります』と言えないので、現場の様子しか出せなくて。本編はサスペンス感が強い一方、SNSでは役者さんの素が分かる写真をたくさん出しているので、現場の空気感が出てるのかなと思います」と分析する。

金曜ドラマ『最愛』場面写真 (C)TBS
 そんな現場の様子を問うと、「サスペンスとは思えず、温かみがあります」と優しい表情で明かし、「すごくシリアスなシーンを撮っているのに、役者さんがNGを出すと、すごいテンションで『やってしまった~』と笑いが起きますし(笑)。私と塚原氏がノリツッコミをしているのもあるけど、やはり吉高さんが現場を明るくしてくれることで、いい雰囲気になっていて。チーム全員が明るいです」と胸を張る。

◆プロットではキスしていた梨央と大輝 読んだ時に「違うな」

 サスペンス要素に加え、梨央と大輝の“ジリキュン”シーンも話題を集めている本作。新井Pは、「2人の関係はとにかく切ない“ロミジュリ感”にこだわりました」と口にし、「大輝を捜査一課から異動させる事は決めていました。その6話まではいかに切なくできるか、禁断感を出していて。7話で近づき、8話でさらに近づき、そして9話で戻る。そういう立場が2人を引き裂くことは意識しましたね」と演出意図を明かす。

金曜ドラマ『最愛』場面写真 (C)TBS
 7話の2人が見つめ合い、キスしそうになるもしなかったシーンもまさにジリキュン。「プロットではしていましたが、読んだ時に『違うな』と思ってしまって、『やっぱりやめましょう』と脚本の方にお願いしました。見つめ合って終わるのも違和感があって。1話の大輝が梨央にお守りを渡してた時の2人の雰囲気に戻したくて、あのような演出になりました」と裏エピソードを披露。6話の梨央が去っていくのを大輝が腕を引き留めて抱き寄せるシーンは、「私が大輝になって腕を引っ張ったりして、吉高さんと松下さんに見せて。そういう動きをやってみることもありました」と回顧する。

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