ミュージカル『ジキル&ハイド』再演決定 “有終の美”石丸幹二と“3代目就任”柿澤勇人のWキャスト
関連 :
ミュージカル『ジキル&ハイド』が2023年3月に再演されることが決まった。2012年から10年にわたり主演を務めてきた石丸幹二が本公演で有終の美を飾り、新たに3代目として柿澤勇人がダブルキャストで主演を務める。
【写真】ミュージカル『ジキル&ハイド』速報ビジュアル
石丸は、初代の鹿賀丈史(2001年の日本初演から2007年まで4回にわたり主演)の跡を継ぎ、2代目として新演出でミュージカル界屈指の難役に臨んだ。その後、2016年、18年の再演を経て、唯一無二のジキル/ハイド像を構築、高い評価を得ている。石丸にとって最後となる2023年3月の再演では、ミュージカル界で異彩を放つ柿澤勇人もダブルキャストとして大作に挑む。
苦悩するジキル、凶暴なハイドの相反する二つの人格を歌唱と演技で見事に具現化し、一つの芸術域にまで高めた石丸と、爆発的なエネルギーと繊細さで目覚ましい活躍を続ける柿澤がどのような境地にたどり着くかが見どころだ。
19世紀のロンドン。医師であり科学者であるヘンリー・ジキル(石丸/柿澤)は「人間の善と悪の両極端の性格を分離できれば、人間のあらゆる悪を制御し、最終的には消し去ることができる」という仮説を立て、研究は作り上げた薬を生きた人間で試してみる段階にまで到達した。ジキルはこの研究に対して病院の理事会で人体実験の承諾を得ようとするが、理事たちはこれを神への冒瀆(ぼうとく)だと拒絶する。ジキルの婚約者エマの父親であるダンヴァース卿のとりなしもむなしく、理事会はジキルの要請を却下。ジキルは親友の弁護士アターソンに怒りをぶつける。理事会の連中はみんな偽善者だと。
上流階級の社交場からジキルとアターソンは抜け出し、たどり着いたのは場末の売春宿「どん底」。男どもの歓声の中から、娼婦ルーシーが現れる。「(私を)自分で試してみれば?」というルーシーの言葉に天啓を受けたジキルは、アターソンの再三にわたる忠告にもかかわらず、薬の調合を始める。赤くきらめく調合液。ジキルはひとり乾杯し、飲み干した。全身を貫く激しい痛み―息も絶え絶え、苦痛にもだえるジキル。腰が曲がり、声はかすれ、まるで獣。そしてとうとう、ハイドが現れる。
その頃、街では、次々とむごたらしい殺人が発生。謎に満ちた恐怖の連続殺人事件にロンドン中が凍りつく。犯人はハイドなのか。果たしてジキルの運命は。ひとつの体に宿った二つの魂“ジキル”と“ハイド”の死闘は、破滅へ向けて驚くべき速さで転げ落ちて行く…。
音楽はフランク・ワイルドホーン、脚本・詞はレスリー・ブリカッス、演出は山田和也、上演台本・詞は高平哲郎が務める。
ミュージカル『ジキル&ハイド』は、2023年3月上演予定。