新海誠監督×RADWIMPS・野田洋次郎×作曲家・陣内一真が鼎談 『すずめの戸締まり』の音楽を語り尽くす
関連 :
新海誠監督3年ぶりの最新作となるアニメ映画『すずめの戸締まり』より、新海監督と音楽を担当したRADWIMPS・野田洋次郎、映画音楽作曲家の陣内一真の鼎談(ていだん)映像が解禁された。
【動画】映画『すずめの戸締まり』~新海誠×野田洋次郎×陣内一真 スペシャル座談会[音楽の扉]
オーディションで選ばれた原菜乃華が九州で暮らす17歳の女子高生・岩戸鈴芽を、SixTONESの松村北斗が“災い”をもたらす扉を閉める「閉じ師」の青年・宗像草太を演じた本作。日本各地の廃虚を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく旅をする少女・すずめの解放と成長を描く冒険物語だ。公開から11日間(昨日11月21日まで)で観客動員数300万人、興行収入43億円を突破した。
本作を彩る大きな要素となっているのが音楽だ。新海作品3作連続でタッグを組むRADWIMPSが、世界で活躍する映画音楽作曲家・陣内一真と共作で音楽を担当するという、新たな座組で生み出された数々の楽曲たち。
彼らの紡ぐ音楽を新海監督は「どの映画もそうかもしれませんけど、この映画に音楽がなかったとしたら観客は何を受け取ったのか、何を受け取っていい映画なのか整理がつかなかったかもしれないなと思いました。ポジティブにも取れるし、逆にすごく重いものとしても受け取ってしまうような内容も含んでいるから、僕たちが思っていること―出来れば世界をこういう風に感じてほしい、ということを音楽が伝えてくれているとは思います」と語っており、全幅の信頼を寄せていた様子。
さらに、今作で主題歌「すずめ」を歌ったのはオーディションで見いだされた十明(とあか)。彼女の魅力的な声について野田は「インタビューで『なんで十明さんの声だったんですか?』って聞かれて思ったんですけど、(オーディションの時に)うまい人はいっぱいいたじゃないですか。こう歌ってと言われたら歌える器用な人もいっぱいいて。でも、十明はどっちかって言うとまったく器用ではなかった。それでも『なんで彼女だったんだろう』って思ったときに、たぶん探してた声って、時代性がない声というか、時代を超える声だったというか。100年前もこの人はたぶん歌ってたんじゃないかな、100年後もこの声がどっかで歌われてるんじゃないかと感じるような声だったんだと思います」とコメント。
そして、楽曲制作から本編のダビング作業を経て、陣内は「監督がよく耳に届く音っておっしゃっていたのが印象的で、耳に届くものっていうのは面白い一音だったり、メロディーだったり、そこはコード進行ではなくて、主張のしっかりあるキャラクターになれるものということなんですよね。今までそこまで求められることが自分はなかったので、そういった意味で自分にとってはちょっと今までにない制作っていう感じでした」と語り、今作ならではの制作を振り返った。
3人が集結して語るのは今回の鼎談が初めて。“音楽”に特化した3人の鼎談全文は映画公式サイト、映像は映画公式Youtube・東宝MOVIEチャンネルにて公開。
アニメ映画『すずめの戸締まり』は公開中。