松山ケンイチ＆長澤まさみ、初共演で生まれた“化学変化”「言葉じゃなく伝わるものが現場にあった」
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俳優の松山ケンイチ、女優の長澤まさみが2日、都内にて開催された映画『ロストケア』完成披露舞台挨拶に、鈴鹿央士、戸田菜穂、加藤菜津、前田哲監督、原作『ロスト・ケア』を手掛けた葉真中顕と共に出席。長澤が、松山との初共演を振り返った。
【写真】観客に手を振り笑顔を見せる松山ケンイチ＆長澤まさみ＆鈴鹿央士
本作は、42人もの人間を殺めた連続殺人犯とその事件を担当する検事が取り調べを通じて対峙し、なぜ彼が大量殺人を犯したのかという真相に迫る社会派エンタテインメント作品。主人公の心優しい介護士・斯波宗典を松山、斯波と対峙する検事・大友秀美を長澤が演じる。
作品の上映後に行われた同舞台あいさつ。登壇前に、観客と共に作品を鑑賞したという松山は、この日まで完成した作品を見なかった理由を「俳優的な目線になる前に、まずお客さんがどういう風に思うのか、どういう風に受け取るのかということをまず共有したかった」と口にした。
壇上では、本作の映画化が、松山と前田監督との間で10年前から温められていた企画だと明かされる。松山は「10年、なぜやりたかったのかということは、これは僕自身の自分事になるものだと思っているんです。僕だけじゃなく、たくさんの人、見ている皆さんの目の前にいつかは現れる問題になる可能性がある」と、本作で描かれる介護を巡る事件について語った。
また、初共演となった長澤を松山が「まーちゃん」と呼び、長澤が「ケンちゃん」と応じる一幕も。前田監督は「2人は全然、現場中、話してないです」と暴露したが、松山は「その情報いらなくない？ まーちゃんケンちゃんでいいじゃん」とおどけた。
松山との共演について聞かれた長澤は「（役を表現するために、松山と）あまり会話をせずに相手のことを知らずに、相手のことを気も遣わずに向き合えたら幸せだなと思って現場に行ったら、松山さんも同じように思っていたようで」と現場の様子を告白。
続けて「俳優業って、言葉じゃなく伝わるものが現場にあって。それが化学変化だったりお互いのぶつかり合いだったりして、その時にしか生まれない生のものがあるんです。それを現場で日々積み重ねていくことができた」と振り返った。
松山と長澤の演技を間近で見ていた鈴鹿は「（芝居で）パソコン打つの忘れちゃったんですよ。打たなきゃいけない仕事なのに、本当に見入っちゃって圧倒されて。『自分もっと頑張れよ』って毎日思いながら見ていました」と刺激を受けたという。
前田監督は「央士くんは頑張っていました。誰よりも一番最初に現場に来て、机に座って役を作っていました。僕は見ていましたよ」とフォローしていた。
映画『ロストケア』は3月24日より全国公開。
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