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『JUNK HEAD』続編の制作現場に潜入! 人形&セットの数々に衝撃 監督が明かす秘話とは?

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◆精巧なミニチュアと、小さなお遊び


ミニチュアの飛行艇内
 この部屋にはまだまだお宝が満載。ミニチュアの飛行艇内に座った隊員たちをよく見ると、実はスタッフ陣の顔をスキャンして出力したもの。もちろん、監督自身もいるので「よーく探してください」とのこと。また、調査隊が食事をする部屋の壁に飾られた「リーホー画伯(堀監督のアナグラム)」の絵画は、監督が20代の頃に描いたものだ。

堀貴秀監督が20代の頃に描いた絵画

堀貴秀監督作の3つ頭エイリアン
 そういえば、向かいのロフトにも監督が過去に製作した作品が無造作に置かれている。絵画に人形、様々な造形物。若い頃はフィギュアの原型師を目指したこともあるそうで、H・R・ギーガーのイラストを基に、石粉粘土で製作した3つ頭のエイリアンは「コンテストで賞を獲った」素晴らしい仕上がり。そんな作品たちを「機会があれば売って、今後の制作費の足しにしたい」と語る監督。過去への愛着よりも、新しい創造を最優先にするスタンスが垣間見えた瞬間だった。

3Dプリンターがずらり 隣の部屋には本棚なども
 かつては住居スペースだった工房の2階の一室には、部屋の壁に沿って18台の3Dプリンターが設置されている。サイズやメーカーは色々だが、製作時は全てがフル稼働。大いに役に立ったという。「前作は3DCGアニメ―ションはワンカット程度しかなかった。でも、僕はコマ撮りだけにこだわらず、自由に映画を作りたい。CGにも抵抗はないです」と語る監督。「新しい機材の使い方は勉強したので、JUNKシリーズの3作目は初めからスムーズに進みそう。でも、また新しい技術が出てきたりしてね(笑)」。

 ちなみに工房のすぐ裏手はどこまでも広がる青い海。作業に没頭した後の気分転換にピッタリですね、と聞いてみたが、「ここに越してきてから一度しか行ってない」とのこと。映画製作の過酷さがチラリと伺えた。不変のDIY精神を固持しつつ、新たな技術を積極的に取り込んで生み出される唯一無二の異世界。堀監督の果てしないイマジネーションの進化に注目だ。(取材・文:山崎圭司 写真:高野広美)

映画『JUNK WORLD』は、6月13日より全国公開。

映画『JUNK WORLD』本ポスター (C)YAMIKEN

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映画『JUNK WORLD』本予告

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