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ミュージカル『PandoraHearts』2.5次元作品初参加の2人が語る! 作詞・高橋亜子&音楽・富貴晴美SP対談公開

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■制作の過程で捉えた本作のテーマとは

――先日、オズ役の横山賀三さんが歌唱する「アヴィスの闇に」が使用された公演PVも公開されましたね。

高橋:すごく素敵でしたね。

富貴:横山さんというより、あれはもうオズでした。すごく良かったです。

高橋:どの楽曲も出来上がったものを聴くと「おお!」となるのですが、まだ作家の脳で聴いているので、なかなか音楽に浸れなくて。歌詞とメロディの調和はどうかとか、考えなきゃいけない部分が残っているので、はやくそこを抜け出してどっぷり浸りたいです(笑)。

富貴:私はキャストの皆さんの過去の出演作品や歌っている姿をたくさん調べてから、楽曲制作に取り掛かったんです。この人がこの役を演じるなら、こういう風に演じてくれるだろうと想像したり、どう歌うのか聴いてみたいなと期待を込めたりしました。実際に皆さんがどう表現されているのか、今から皆さんの歌唱を聴けるのを楽しみにしています。

――改めて、お2人が制作の過程で捉えた本作のテーマとは?

高橋:最初はアヴィスという場所がイメージできなくて。論理的に理解したいタイプなので、他の作品や神話から似たものを探して、手がかりにしました。自分の中にアヴィスのイメージを作って、自分をオズと一緒にアヴィスに落とすことで、言葉が出てきた気がします。そのときも、作品の描いているもの……存在する意味や孤独などを根底に持ちながら、そこから何かを掴もうというイメージで作詞をしました。登場人物全員が痛みや過去を抱えていて、誰も素直にそれを言葉にしないじゃないですか。だからこそ、心を結び合えたときに、より強く引き合うし支え合う。闇の中で痛みを抱えながらも、その絆があるところに向かいたい。そういうイメージを持ちました。

富貴:私は大学で働いている関係で学生の話を聞く機会が多いのですが、みんな葛藤しながらも、一筋の光を信じて頑張っている。その一筋の光というのは、自分を支えてくれる人との出会いでもあると思っていて。その姿はオズたちにも通じるものがあって、闇の深さは違えど、彼らも私たちとあまり変わらないんじゃないかと思っています。ファンタジーではあるけれど現実的で、「自分のことだな」と思えるストーリーだからこそ、若い方にも響く物語だと捉えました。

――劇場で耳を澄ましてほしいポイントを教えてください。

高橋:歌詞ではないのですが、最初の一音をすごく楽しみにしています。どういった音楽で作品の世界に連れていってもらえるのか。個人的にはすごく耳を澄ませたいポイントです。

富貴:前半に出てきたメロディを、後半の歌やBGMに組み入れているので、それを見つけて楽しんでもらえると嬉しいです。このメロディが流れているときはこの感情、というような仕掛けをしているので、ぜひ探してみてください。

――最後に、お客様へのメッセージをお願いします。

高橋:この「PandoraHearts」という作品がもともと好きな方には、「こんな景色があるんだ」と思ってもらえるようなものをお見せしたいですし、舞台をきっかけに原作を知ったという方にも楽しんでいただきたいです。ファンタジーな世界観ですが、気持ちの面では地続きで。私たちの心を映し出す鏡みたいな作品なので、多くの方に触れていただけたら嬉しいです。

富貴:原作はもちろん、脚本や歌詞を読んでいても、強いメッセージ性を感じます。音楽もそこに魂をぶつけて作曲しましたので、キャストの皆さんがこれをどう歌って完成形を作りあげるのか、私も楽しみにしています。舞台はお客様に観てもらってはじめて最後のピースがはまると思っているので、ぜひ最後のピースをはめに来てほしいです。お客様も含めて、全員で1つのチームとして作品を盛り上げていけたらいいなと思っています。

(インタビュー&文:双海しお)

 ミュージカル『PandoraHearts』は、東京・シアターHにて11月7~16日上演予定。

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