松雪泰子×坂東龍汰×岩松了 M&Oplaysプロデュース『危険なワルツ』来年3月上演決定
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■松雪泰子(吟子役)
この度、岩松了さんの新作『危険なワルツ』で吟子役を演じさせていただきます。岩松さんの作品に参加できることは、俳優として本当に光栄であり、とても身が引き締まる思いです。岩松さんの戯曲には、言葉の奥に深い人間洞察や独特の詩情が息づいており、その台詞の一つひとつが、役を通して世界に広がる力を感じます。
吟子は、過去や現在、愛や嫉妬、希望や絶望が交錯する、とても人間味あふれる女性です。一筋縄ではいかない彼女の揺れ動く心を、丁寧に誠実に表現したいです。素晴らしい共演者の皆さまとともに、お客様の心に何か深く残る舞台となるよう臨みます。ぜひ劇場でお会いできることを楽しみにしております。
■坂東龍汰(澤田一寿役)
「岩松了さんの舞台に出ないか?」マネージャさんからそう聞いた時背筋が伸びると同時にとても心が踊りました。僕が初めて岩松さんの舞台に出させていただいたのは八年前、デビューした二十歳の頃。右も左も分からないまま飛び込んだ日々でしたが、あの時間がいま思えば俳優としての土台を形づくってくれた気がします。
全てを理解できていたかと言われると決してそうではありませんが、あの独特の世界にまた足を踏み込めると思うと緊張と共に胸が高鳴ります。今の自分にしか出せないものを精一杯投じ、一瞬一瞬食らいついていく気持ちで演じられたらと思います。どうぞ楽しみにお待ちいただければ嬉しいです。
■岩松了(作・演出・出演/龍臣役)
この作品、松雪泰子という円熟の女優と坂東龍汰という新鋭の男優の捻れた恋のマッチアップを楽しんでいただければ、との思いで執筆にとりかかりたいと思っています。
若い頃『ボニーとクライド』をきどって(本人いわく)悪さのかぎりを尽くした(松雪泰子演じる)吟子は、相方だった(岩松了演じる)龍臣と夫婦になったが、歳を経て普通の一般人となって平穏こそ一番とうそぶく龍臣にすっかり愛想が尽きている。その二人の住処にひょんなことで出入りするようになった(坂東龍汰演じる)一寿、一見穏やかそうな一寿の裏の顔(彼女だと言っていた社長令嬢[遥子]を吟子の前で罵倒して見せた)を目撃した吟子は、歳の差を忘れて恋に落ちる。
一寿は吟子の想像を超えてしたたかな男だったわけで、年上の女が自分に惚れてるとわかって手玉に取り始めるのだ。そこに吟子夫婦の近所付き合いをしている溝口という年配の男(谷川昭一郎)とその娘(リサ)が絡み、一寿はその溝口とも親交を深めるそぶりで吟子を視界におく。吟子は若い頃情熱を燃やした悪さに加担していった自分を思い出すが、それは同時に一寿という沼に溺れていくことを意味していた。
松雪泰子には、生活臭から抜け出そうとする女、自分も老いていくことを連れ合いが見せつけるような気がして、若さへ、悪へ、傾いてゆく女を、坂東龍汰には、どういう事情からか身についてしまったニヒリズムの虜になっている自分を持て余す若い男を、演じてもらいたいと思っています。
そしてこのドラマは吟子夫婦の住居の中庭で展開するが、そこは一見、電車を待つ駅のホームのようにも見える。誰かと誰かが、ここから旅立とうとしているのかもしれない。
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