二宮和也が思う“日本らしさ”とは? ケリング「ウーマン・イン・モーション」トーク登壇 竜星涼、玉森裕太らもディナー出席
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日本において9回目の実施となる、グローバル・ラグジュアリー・グループのケリングの「ウーマン・イン・モーション」トークが10月27日に開催され、是枝裕和監督が昨年に引き続き登壇。二宮和也らがトークセッションに参加した。
【写真】二宮和也、竜星涼、玉森裕太らがケリング「ウーマン・イン・モーション」ディナーに出席
トークセッションには、映画『国宝』の企画・プロデュースを手がけた映画プロデューサーの村田千恵子、二宮、そしてアカデミー・ミュージアム・オブ・モーション・ピクチャーズ館長兼プレジデント、アカデミー・コレクション統括責任者のエイミー・ホンマが登壇。
「世界から見た日本映画と日本らしさ」についてのトークで、村田は「(『国宝』で)アカデミーキャンペーンをさせていただいている時に、アカデミー会員の方たちに観てもらい、フィードバックをもらうと、職人技術の高さをすごく評価していただいたんですね」と振り返り、「(アカデミー賞では)メイクアップ&ヘアスタイリング部門でノミネートしていただきましたが、衣装や美術、俳優部門など、同業者の方に術の高さを評価していただけて、それが日本らしさにつながるのかなと。緻密なものを作る、手先が器用みたいなところなのかなと思っています」と分析した。
この発言に、ホンマは「全く同感ですね」と頷きながら、「職人技を含め、そういったものを通して日本の芸術から感銘を受けていましたので、歌舞伎もそうですが、ヘアメイクの技術など、『国宝』を通してすごく日本の伝統を感じることができました」と熱弁。『国宝』について、二宮も「俳優側はもちろんみんな(『国宝』を)観ていましたし、あれだけ作品に参加したかったと思える作品は久しぶりだったんじゃないかな」と俳優視点から当時の心境を明かした。
二宮は、クリント・イーストウッド監督の『硫黄島からの手紙』でベルリン国際映画祭に参加。昨年は『8番出口』で、カンヌ映画祭への参加も果たしたが、「(『8番出口』を観た現地の映画ファンからは)本当にありがたいな、と思う反応をいただきました。カンヌ映画祭は、映画が大好きな人たちが集まる映画祭の一つですし、作品がその人の肌に合わないと途中退席も多々あると事前に聞いていたので」としみじみ。「映画に賛同していただけたというか、面白いと思ってもらえる方に最後まで見ていただけたのは嬉しいことだと思います。日本から(映画祭に)来ている俳優さんたちにも“良かった”と言っていただけて、ホッとしました」と笑顔を見せた。
そんな『8番出口』は、日本、アジア、北米でも興行的な成功も収めたが、20年前に映画祭へ参加した経験と比較しながら、「是枝さんも仰っていましたが、日本映画が注目されている感じはあります」と変化を明かし、「『浅田家!』(2020年)という映画に出演した際、『浅田家!』がフランスの方にたくさん観ていただいたという話は聞いていたものの、実際に体感はなくて。(映画祭の)現場で“面白かったね”という言葉をいただいた時に、“あの話は本当だったんだ”と初めて感じました」と、自身の肌で感じたエピソードを語った。
さらに、“日本映画らしさ”や“日本らしさ”について問われると、「日本らしさというのは、ミニマムな空間や展開がすごく得意なところなのかな、と思っています。抽象的な表現の手数が多い国なのかなと」と、日本映画の魅力を語った。
さらに、女性がより力を発揮できる環境づくりについて質問が投げかけられると、二宮は「とにかく、女性の方々のコミュニケーション能力が高いなと。この業界だからというより、生きている生活圏内の中でもすごく感じます」と振り返りながら、「人と向き合うことが男性はそんなに得意ではないと思うので、女性の方々がコミュニケーションの場で引っ張ってくれるのはすごくありがたいです。安心して働ける環境が作られているなと実感します」と、女性たちが活躍することの意義を強調した。
作品づくりや異文化との出会い、互いに与える影響や女性たちの働き方など、多岐にわたる話が飛び交う中で、トークはアジア映画についての話題に。ホンマは『パラサイト 半地下の家族』を挙げながら、「(『パラサイト』をきっかけに)アメリカでは字幕で作品を観ることが慣れてきた、という効果もありました。さらにコロナ禍を経て、自宅で多様な作品を観るという習慣もついたと思います」と変化を明かす。
「アカデミー・ミュージアムでは50〜60年前の作品の上映も行っています。黒澤明監督の特集もしましたが、なるべくフィルムで上映したいと考えているので、10本ほどフィルムもお借りしました。上映の何時間も前から並んでいるお客さんもいたほどで、若い観客にとっては素晴らしい体験になったと思います」とコメントし、国籍や時代を超えて名作を次世代へとつないでいく取り組みを紹介しました。この話には、二宮も「性別や年齢、生きている時間や職種も違う中で、映画という共通言語の中で通じ合えるのは、エンタメ以外で考えにくいものだと思いますし、劇場体験をするというのは重要ですよね」と共感を示した。
そして、村田、二宮には、10年後の日本映画界で、ひとつだけ変わってほしいことについての質問が。村田は「子育てをしながら働いている女性の方の中には、子供が熱を出して仕事を休まなければならないような場面に直面することもあると思います。そう言った時に、産休や育休だけではない、もう少しゆとりを持って働けるような制度や環境が整ったらいいなと」と語り、未来への期待を込めた。
二宮は「いろんな角度から、さまざまな意見をいただく時代になってきていると思いますが、その分、面白いと思える作品を作ることが難しい時代になってしまうのは、良くないとも思います」と複雑な胸の内を吐露。「とにかく、良い作品で良いお芝居をして、“あの作品を観て映画業界に入りたいと思ったんです”と言ってもらえるような環境を作っていきたいなと思います」と語り、決意をにじませた。
また、同日夜には、「ウーマン・イン・モーション」ディナーが都内で開催。二宮をはじめ、映画監督の是枝裕和、石川慶、永田琴、呉美保、奥山由之、天野千尋、奥山大史、山中瑤子、団塚唯我、枝優花、寺田ともか、プロデューサーの福間美由紀、岡野真紀子、脚本家の奥寺佐渡子が来場。
さらに、俳優の木村多江、霧島れいか、板谷由夏、磯村勇斗、竜星涼、アーティスト・俳優の玉森裕太、女優・アーティスト・クリエイティブディレクターの水原希子、俳優・モデルの三吉彩花、UTA、吉田美月喜、クリエイター・俳優のkemioに加え、文筆家・無言館共同館主の内田也哉子、歌舞伎俳優の片岡千之助らも駆け付けた。
