のん、すずさんの声で「ありがとう」キネマ旬報ベスト・テン受賞に感謝

女優・のんが5日、都内で行われた「2016年 第90回キネマ旬報ベスト・テン」の表彰式にサプライズ登場。同作で演じたすずの声で「ありがとう。この世界の片隅に、うちを見つけてくれて」と喜びを伝えた。
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『この世界の片隅に』は、太平洋戦争期の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも、前を向いて生きていくヒロイン・すずの姿を描いた感動作。「2016年 第90回キネマ旬報ベスト・テン」では、作品賞と読者選出ベスト・テンの第1位に輝いた。
のんはクラウドファンディングで製作された同作について、「観てくださった方も、製作者の一員かのようにこの映画を広めてくださった印象がある」と述懐。「そのうえで読者の皆さんが片渕(須直)監督を選ばれているというのが、すごくうれしいことだなと思いました」と喜びを語った。
同作で日本映画監督賞と、読者選出日本映画監督賞をW受賞した片渕須直監督からは指示が多く、アフレコでは昼食を食べず芝居に没頭したことも多かったという。意識したことについては、「私も原作を読んでいて、すずさんのおとぼけた面白さとかパワフルなところとかは、すごくかわいくて大好きなので、そこを意識しました」とコメント。片渕監督も「のんちゃんにやっていただけて、本当によかったなと思っています」とのんの演技を絶賛した。
最後にのんは、すずさんの声で一言をと振られると、「ありがとう。この世界の片隅に、うちを見つけてくれて」と劇中のセリフで応え、会場を沸かせた。
「キネマ旬報ベスト・テン」とは、1924年(大正13年)からスタートした歴史ある映画賞。途中、戦争による中断があったものの、大正年間から継続的にベスト・テンは選出され続けており、今回で90回目を迎える。