女子カーリング藤澤五月、銅メダル獲得の道のりは「あっという間の時間で楽しかった」

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平昌オリンピックのカーリング女子団体戦の日本代表メンバー5名(ロコ・ソラーレ北見)が26日、日本代表選手団の帰国時記者会見にそろって出席。司令塔のスキップ・藤沢五月は、銅メダル獲得までの道のりを「あっという間の時間で、楽しかった」と振り返った。
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同チームは今回、3位決定戦でイギリスを下し、銅メダルを獲得。カーリングの日本勢に史上初のメダルをもたらした。24日に放送された同決定戦は、平均視聴率25.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、瞬間最高視聴率42.3%を記録した。
藤澤は、枯れ気味の声で「初めてカーリング界で、オリンピックでメダルを獲得できた。このメダルは、私たちだけではなく、今までオリンピックを4年ごとにつないでくれた先輩たちが、いつも力強く氷の上で戦ってくれて、私たちがその先輩たちを超えるために努力し、目指してきたメダルの一つ」と話し、「私自身オリンピックを小さいころからの夢で、目指してきた。試合に臨むまでは、勝ち負けより楽しんで試合を終えることを目標にしてきた。ただ、自分たちのことを信じてやればメダル獲得も夢じゃないと思いながら戦い続けた結果、銅メダルを持ち帰ってくることができた」と喜びを口にした。
とはいえ、現地で韓国対スウェーデンの決勝戦を見て「正直悔しい思いがこみ上げてきた」と胸中も告白。また本大会が始まる前はメダル獲得候補に挙がっていなかったことは「若干悔しさもあった」ものの、「楽な気持ちで競技に臨めた。今思えばあっという間の時間で、楽しかった」と白い歯をこぼした。
リードの吉田夕梨花は「カーリングはまだまだマイナーなスポーツ。4年に1度のスポーツと言われている。常に注目して頂けるようなスポーツにしたい。私たちのような体の小さい子どもたちにもぜひ始めてほしいという思いもある。これからまだまだ競技生活をチームで頑張っていきたい」と話した。
夕梨花の姉にしてサードの吉田知那美は「私たちが口にも出せず秘めていた“オリンピックメダリスト”という夢が、5人集まると目標になり、全員で努力して一つの現実になった。競技生活を振り返って、限界は人が決めるものではなく、自分自分で乗り越えていくものだと感じた」と率直な思いを吐露。8度の五輪出場を成し遂げたスキージャンプの葛西紀明選手を名指しして「そういう風に思わせてくれたのは、人間の限界を超え続ける葛西選手があってのこと」とコメントした。
セカンドの鈴木夕湖は「このチームで支え合いながら、助け合いながら獲った銅メダル。とても誇りに思う。私個人としては、納得のいくパフォーマンスではなく、悔しい思いも残っている。私としてもチームとしてもまだまだ強くなれると感じた大会でもあった」と感想を述べた。
主将の本橋麻里は、初出場のトリノ五輪から12年が経過。「過去2大会のオリンピックでは、カーリングは女子だけの参加で、男子が参加できずにいた。今回は、男女ともにアベックでオリンピックの地に立てたことが感無量だった。開会式で胸が熱くなったことを今でも忘れません」と明かし、目を輝かせた。