2021年度後期連続テレビ小説は『カムカムエヴリバディ』 史上初の3人ヒロイン

2021年度後期のNHK連続テレビ小説が、ラジオ英語講座と共に歩んだ3世代親子を描く『カムカムエヴリバディ』に決まった。朝ドラ史上初めて、3人の女優がそれぞれ祖母、母、娘の3世代ヒロインを演じる。
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NHK大阪拠点放送局が制作する本作は、京都、岡山、大阪を舞台に、昭和、平成、令和の時代にラジオ英語講座と共に歩んだ親子3世代の女性たちを描く、100年のファミリーストーリー。2007年度後期のNHK連続テレビ小説『ちりとてちん』を手掛けた藤本有紀によるオリジナル作品で、「小さな一歩一歩を積み重ねることが、思ってもいない人生を切り開き、明るく照らしていく」とのメッセージを込めた波乱万丈なハートフルコメディーとなる。
タイトルの『カムカムエヴリバディ』は、終戦直後に放送された平川唯一講師によるNHKラジオ英語講座・通称「カムカム英語」のオープニング曲名。「証誠寺(しょうじょうじ)の狸囃子(たぬきばやし)」のメロディーに乗ってこの歌が始まると、日本中の子どもからお年寄りまで釘付けになり、明るい声に励まされた。そこには、戦後の重苦しい日本を明るくしたいという平川講師の願いが込められていたという。
作者の藤本は「いつか二度目の連続テレビ小説を書かせていただく機会に恵まれたなら、きっと書こうとあたためていた題材があります。それが『NHKのラジオ英語講座』です。1925(大正14)年に日本でラジオ放送が開始されたその年に、英語講座は始まりました。その歴史を紐解いていくことは、そこに百年の物語を見つけ出し、紡ぎ上げることと同義です。とても自然な成り行きで三世代のヒロインが誕生しました」とコメントしている。
出演者オーディションは8月から実施し、ヒロインの1人はオーディションで選出する。出演者発表は今年冬ごろの予定。